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検査値 脂質異常症・コレステロール

LDL/HDL比(LH比)について(下げ方も含めて)~コレステロール値を確認してみよう~

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悪玉コレステロールと善玉コレステロールの比を考える
LDL:悪玉コレステロール(基準値:70~139mg/dl)
HDL:善玉コレステロール(基準値:40mg/dl以上)

おまけ:「食物繊維」と「からだすこやか茶W」

①LDL/HDL比(LH比)について

悪玉コレステロールと善玉コレステロールの比(LH比)により
「動脈硬化の状態」をみる指標である。

LDLやHDLを個別に判断することも大切だが、
LH比が高いと「動脈硬化の危険」があると最近言われており注目されている。

検査値の結果表に載っていないこともあるが、
割り算するだけなので、薬局の服薬指導の時に手軽に計算することができる。
(もちろん一般の人でも自分で計算を簡単にできる)

LH比を薬局業務で活かせるのではないだろうか。

なぜ比を算出する必要があるのか?



1つの例として
LDLコレステロール値が正常であっても、 HDLコレステロール値が低いと
「心筋梗塞」を起こす例が多いためである。

※LH比が2.5以上だと「動脈硬化」や「血栓」のリスクが高い

目標値・基準値

LH比≦2.0

※脂質異常症に「糖尿病」、「高血圧」などを合併している人や
「心筋梗塞」を発症したことがある人は、可能な限り1.5 以下にすると良い。

補足

男性8714名、63.7歳、2.7年追跡したデータによると
LDL/HDL比>2.5は急性心筋梗塞のリスク上昇
LDL/HDL比<1.5はプラーク退縮顕著
という報告がある。

LDLコレステロールが高い人は食事で何を気をつければよいのか?

体重

肥満の人は、体重を落とす。
適切なカロリー摂取と運動をすること(別記予定)

※肥満度の判断にBMI
(体重)÷(身長)÷(身長)
標準値が22であり、25を超えると肥満

※標準体重
22×(身長)×(身長)

飽和脂肪酸

飽和脂肪酸の摂取を減らす。

「バター」、「ラード」、「ベーコン」、「鶏肉の皮」、「チーズ」、
「ウインナー」、「卵」、「肉の内臓」、「脂身」など

・肉類は、大豆製品(納豆、豆腐)、魚に変更するのも良い。

※魚にもコレステロールは含まれるが肉よりはいい

・「バター」や「ラード」は「植物油」(サラダ油、オリーブ油)に替える。

食物繊維

食物繊維を意識して摂取する。
特に、「植物性食物繊維」を摂るとよい

「麦飯」、「雑穀」、「大根」、「 きのこ類」、「海藻類」
に食物繊維はたくさん入っている

おまけ

現代では、食物繊維の摂取が減っているということから
食物繊維を含む健康食品などがたくさん販売されている。
CMなどでよく耳にする「からだすこやか茶W」には、
「難消化性デキストリン」という植物性食物繊維が含まれる
これが、糖と脂肪の吸収を抑えるのを助けるということで
販売されている。

参考資料・文献
Nicholls SJ:JAMA,297.2007
Yokokawa H: J Atheroscler Thromb,18. 2011
寿製薬ホームページ