いなかの薬剤師

検査値γ-GTP上昇要因について ~飲酒をメインにざっくりと~

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健康診断でγ-GTPが高い人は割といると思う
何を考えればよいか簡単にまとめる

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①γ-GTPってそもそも何?

γGTP(γグルタミルトランスペプチダーゼ)とは?

・生体内のグルタチオンを加水分解するペプチダーゼ

・γ-グルタミルペプチドのγ-グルタミル基を
他のアミノ酸やペプチドに転移する酵素

・肝ミクロゾームにて薬物代謝に関わっている酵素

・「腎臓」に最も含まれる、次いで「膵臓」・「肝臓」に多く含まれている

・健康診断で高い数値だと大抵、「お酒よく飲みますか?」と
医師や薬剤師に聞かれがちな検査値(笑)

②γ-GTP(γグルタミルトランスペプチダーゼ)が上がる要因

なぜお酒で数値が上がるのか?

飲酒の時、肝臓内でミクロソーム(薬物代謝酵素)が働く



アルコールによるミクロソームの障害



肝障害が進む



肝細胞の膜が破れてγGTPが上がる
(アルコール性肝障害)

※肝細胞がダメージを受けている1つの指標
AST、ALTが上がっていなくても注意

※アルコール常飲者で
AST、ALTも上昇してくる頻度は30%程度
(アルコールにより骨格筋や心筋にダメージが生じている)

どれくらいの禁酒でγ-GTPは下がるのか?

・肝障害のないアルコール常飲者

2~3週間の禁酒で下がってくる

・アルコール性肝硬変の患者

最低でも2ヶ月の禁酒は必要

その他の上昇要因について

①肝臓のある部分に腫瘍が出来た場合

原発性肝癌

※胆汁うっ滞による正常肝細胞における誘導があるが、
がん細胞自身がγ-GTPを産生している可能性もある。

②膵臓や胆道に何か問題がある(胆汁のうっ滞関係)

肝内胆汁うっ滞、閉塞性黄疸
急性膵炎(発症1週間以内に見られることが多い。2~6週間以内で正常化する)

③薬剤による上昇

抗てんかん薬(例:フェニトイン、フェノバルビタール)
抗不安薬
抗菌薬
ステロイド薬
チアマゾール(メルカゾール®)
アザチオプリン(イムラン®)
クロルプロマジン(コントミン®)
など

④脂肪肝

NAFLD(nonalcoholic fatty liver disease)

メタボリックシンドロームが肝臓に現れたもの
「非アルコール性」の脂肪肝から脂肪肝炎や肝硬変に進行した状態までを
含む一連の肝臓病のこと 。また、
アルコールを除く色々な原因で起こる脂肪肝の総称

※脂肪肝で必ずγGTPが上がるとは限らない

→超音波での検査は必要

⑤その他

心筋障害(心筋梗塞)、糖尿病など

参考資料
ドクターサロン Vol61 9 2017
日本消化器病学会ガイドライン

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