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皮膚科

アメナメビル(アメナリーフ®)の特徴について

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適応症によって飲み方が違うので注意すること!

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PIT療法について

腎機能による調節が不要

アメナメビル(アメナリーフ®)について

①適応症

「帯状疱疹」
「再発性の単純疱疹」

②用法・用量

【帯状疱疹の場合】
「通常、成人にはアメナメビルとして1回400mgを1日1回食後に経口投与する。」

【再発性の単純疱疹】
「通常、成人にはアメナメビルとして1200mgを食後に単回経口投与する。」
→飲むタイミングは、ヘルペスの初期症状である「ピリピリ」「チクチク」を感じたら早めに服用

※「食後」がポイント
※単純疱疹なので、性器ヘルペスや口唇ヘルペスなどに使う
※単純疱疹の場合は、PIT療法が認められているため症状がなくても処方可能
※アメナリーフの場合、「再発性」の回数の縛りはない。ファムビルの場合は、おおむね年3回などの縛りがある
※PT療法用の6錠包装があるので注意。
→持ち運び用の専用ケースがメーカーから出されている
※1度の処方で「今回のヘルペス分」+「PIT用」出すことが出来る。審査の厳しさは地域差があるのでコメントなどは事前に確認を。

③作用機序について

ウイルスの複製の初期段階に作用 



二本鎖DNAの開裂及びRNAプライマーの合成を阻害



ウイルスの増殖を抑制

※抗ウイルス効果が高い

※なるべく発症してすぐの服用が良い。

添付文書での記載
「目安として皮疹出現後5日以内に投与を開始することが望ましい。」

④腎機能との関係

糞中排泄(7割以上)



腎機能による影響を受けない。

「肝機能」 「腎機能」による用量調節がいらない!

※これはかなり重要な特徴

添付文書に記載されているデータ
AUCに差はあるが、Cmaxに影響はない

「クレアチニンクリアランス値の低下が
軽度、中等度、高度の腎機能障害患者(各8例)に
本剤400mgを単回経口投与したとき、
健康成人(9例)と比較して、アメナメビルのAUCinfが
軽度障害では20%、中等度障害では35%、高度障害では78%高値であり、
経口クリアランスではそれぞれ18%、19%、43%低値であった。
一方で、腎機能障害はアメナメビルのCmaxには影響を及ぼさなかった。
なお、透析を必要とする腎障害患者における試験は行われていない」

健康成人:Ccr>80mL/min、
軽度:50≦Ccr≦80mL/min、
中等度:30≦Ccr<50mL/min、
高度:Ccr<30mL/min

⑤併用禁忌:リファンピシンとの相互作用について

リファンピシンがアメナリーフ®の代謝を誘導



AUCとCmaxが著しく低下する



アメナリーフ®の効果が減弱するため併用禁忌

補足

アメナリーフ®単独400mg投与では、AUC19.26μg・h/mlだが、
リファンピンカプセル600mgと併用するとAUC3.23μg・h/mlまで低下してしまう

Cmaxは1.35→0.6μg/mlまで低下・・・・

⑥その他の特徴について

・半減期が短い(7時間位)のに、なぜ1日1回の服用で効くのか?



有効血中濃度は24~26時間保たれているため1日1回の服用で良い

  ・食事の影響を受ける



「空腹時」の服用だとCmaxとAUCが低下 してしまう



「食後」の服用が必要

※吸収をよくするため「食後」投与

参考資料
アメナリーフ®添付文書
アメナリーフ®総合製品情報概要