いなかの薬剤師

牛車腎気丸としびれについて~腎補剤を理解する~

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牛車腎気丸としびれについて~腎補剤を理解する~

牛車腎気丸を中心として理解する
おまけ:腎補剤のイメージ
補足:「附子」の理解

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①構成生薬(10種類)と効果

牛車腎気丸について
地黄(ジオウ)、山茱萸(サンシュユ)、山薬(サンヤク)、 沢瀉(タクシャ)、茯苓(ブクリョウ)、牡丹皮(ボタンピ)、 桂皮(ケイヒ)、附子(ブシ)、 牛膝(ゴシツ)、車前子(シャゼンシ)

※冷えと下肢の浮腫を伴う「腎虚」の諸症状に用いる

※ツムラでの効能・効果の説明(引用)

「疲れやすくて、四肢が冷えやすく尿量減少または多尿で時に口渇がある
次の諸症:下肢痛、腰痛、しびれ、老人のかすみ目、かゆみ、排尿困難、頻尿、 むくみ」

※糖尿病性末梢神経障害にも用いられる

②考え方

牛車腎気丸は、 八味地黄丸+「牛膝(ゴシツ)」・「車前子(シャゼンシ)」
※「牛」と「車」の頭文字を取って名前につけている



八味地黄丸は、 「六味丸」+「桂枝(ケイシ)」・「附子(ブシ)」



「六味丸」+「冷え」がある場合に用いる。



六味丸とは?



「口渇」や「皮膚の乾燥」はあるが、下肢には「むくみ」があるというような
「水」のバランスが崩れているもの(偏り)を正す漢方薬



「牛膝」と「車前子」は、下肢の「浮腫(むくみ)」を取り去る生薬である。



下肢に水が溜まるということは「冷え」「疼痛」「しびれ」が起こる。



牛車腎気丸は、「 口渇」や「皮膚の乾燥」はあるが、
下肢には「むくみ」があり、さらに 「冷え」「しびれ」があるものに用いる。 

③腎補剤(腎気丸)のイメージ

腎補剤とは?

腎補剤とは腎虚の時に用いる漢方薬

症状として腎虚の人は「からだの乾き」がある。

「皮膚の乾燥」・「口渇」・「頻尿」など
この考えを覚えると理解がスムーズ

※腎虚に対して山茱萸(サンシュユ)、山薬(サンヤク)が関わっている。

3つの使い分けについて

だいたいのイメージのまとめは以下

「むくみ」があって「冷え」がなければ「六味丸」を用いる。

「冷え」があれば「桂枝」と「附子」を含む「八味地黄丸」を用いる。

「冷え」・「下肢浮腫」・「しびれ」があれば、「牛車腎気丸」を用いる
※下肢に「浮腫がない」しびれには使うべきではない

補足:「附子」の有無を考えてみる

「附子」は「寒証」に用いるため、温める力が弱っているものに使う。



「附子」を含むもの→八味地黄丸、牛車腎気丸
「附子」を含まないもの→六味丸



「腎」の「寒証」?「熱証」?



腎虚には大きく分けて「腎陽虚」と「腎陰虚」がある。

・「腎陽虚」
腎の陽気が虚している状態→温める力が弱くなる→「寒証」
症状:手足・腰の冷え・元気がない・しびれがある・顔面蒼白など

・「腎陰虚」
陰気が虚している→「熱証」
症状:手のひらや足の裏がほてる・イライラ・口渇・皮膚の乾燥・顔面紅潮など

参考資料
ツムラ各3製剤の添付文書

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