いなかの薬剤師

リファンピシンの食前理由~本当に食前がよいのか?~

calendar

reload

リファンピシンの食前理由~本当に食前がよいのか?~

スポンサーリンク

「食前」理由について

食事の脂肪含量や炭水化物含量に関係なく
「食後」だと吸収速度とバイオアベイラビリティが低下するため
「食前」の服用が必要だと言われてきた。

添付文書上の用法

MAC症を含む非結核性抗酸菌症の場合

「通常成人には、リファンピシンとして1回450mg(力価)を1日1回毎日経口投与する。原則として朝食前空腹時投与とし、年齢、症状、体重により適宜増減するが、1日最大量は600mg(力価)を超えない。」

※一応「原則として」という文言が入っている。

詳細(食前の理由)

「食後」の腸のアルカリ化(pH上昇)



リファンピシンの溶解が低下してしまう


リファンピシンの吸収量が低下する

※他にも消化管や肝臓での代謝促進などが考えられている。
詳細不明(ここが非常に気になるところだが・・・)

「食前」服用が良いという報告(論文)

「リファンピシンは空腹時に比べて、軽い食事をとってから服用すると
吸収速度も吸収率も非常に悪くなった」
Int J Clin Phramacol Ther Toxicol,21: 404-409,1983

→論文中のグラフを見ると、TmaxやCmaxが低くなっている

「標準食
(小麦125g、油脂10g、野菜350g:タンパク質9g、 炭水化物109g、
脂質11gを含む:565キロカロリー)摂取時に
リファンピシンのAUC、Cmaxが低下した」
J Clin Pharmacol 23 : 433-437 1983

→とにかく論文が古い・・・
→本当に「食後」ではだめなのだろうか

最近は「食後」でもいい?

公益社団法人結核予防会結核研究所
結核対策に関するQ&Aでは

「リファンピシシンは食前の服用方が吸収がよいとされていたが、
食後の方が胃の負担も少なく、効果に大きな差はないという報告がある」

→つまり「吸収」に影響はあるが「効果」に差がないということ?

→現在は「食後」で処方されるケースも多い

※副作用として「吐き気」など消化器症状が多いため。

※添付文書上は「原則として朝食前・空腹時」に
なっているので疑義照会は必要だろう。

薬剤師として気になることは・・・

「食前」で処方する場合、やはりコンプライアンスが悪くなることがある。
上記にように「食後」でもよいとする意見も念頭に置き、
それでも「食前」で調剤する場合、
一包化であれば他の薬剤の用法を「食前」 にしてまとめるなど工夫が必要だろう

参考資料
リファジン®カプセル添付文書・インタビューフォーム
公益社団法人結核予防会結核研究所結核対策に関するQ&A
Int J Clin Phramacol Ther Toxicol,21: 404-409,1983
J Clin Pharmacol 23 : 433-437 1983
薬局Vol,53,No.6 2002

この記事をシェアする

コメント

コメントはありません。

down コメントを残す




folder 高尿酸血症・痛風

痛風と偽痛風について~共通点と違い~
more...