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オランザピン(ジプレキサ®)について(特徴や副作用)~ザイディス錠を食べ物に混ぜる?~

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オランザピン(ジプレキサ®)について(特徴や副作用)~ザイディス錠を食べ物に混ぜる?~

D2受容体への親和性は少ない。
5‐HT2Aなど多くの受容体に作用することが特徴的(MARTA)

MARTA:多元受容体作用抗精神病薬
(Multi-Acting Receptor-Targeted Antipsychotics)

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①適応症

統合失調症
双極性障害における躁症状及びうつ症状の改善
抗悪性腫瘍剤(シスプラチン等)投与に伴う消化器症状(悪心、嘔吐)

双極性障害の型の違いは下記を参照
https://mibyou-pharmacist.com/2019/04/05/双極性障害について~Ⅰ型とⅡ型をざっくりと~/

補足

認知症のBPSD(周辺症状)に用いることがある
興奮や攻撃性がある場合など

②用法用量

用量が増えると、「鎮静作用」が出るので、うつ病では少ない量で設定されている
ただし、とりえあえず20mg/日がMAX

※「せん妄」に用いることもある 1回2.5mg 「夕」もしくは「寝る前」
・効果が出るまで(目安)
せん妄:数時間~数日
統合失調症:数日~数週間
参考 Tmax 約5時間 半減期 22~30時間程度

③副作用 

よく見られるのは「傾眠」「体重増加」

体重増加と受容体の関係は別記・下記記事参照
https://mibyou-pharmacist.com/2019/09/03/体重増加・糖代謝と受容体~セロトニン2c受容体2ht2c/

※最初の1ヶ月体重が増えない人は、比較的大丈夫
※眠気がひどい時は、夕食後に変更することも
・糖尿病の人は禁忌 →薬歴にはネガティブな事も書く必要がある。
つまり、「糖尿病なし」という記載はしておくべき

④特徴

・陽性症状、陰性症状どちらにも効果がある
・定型抗精神病薬より錐体外路障害が少ない
・他の非定型のものより鎮静作用が強いため、過鎮静に注意すること
・化学療法やオピオイドによる悪心・嘔吐に効果があるという報告もある
・眠剤としては使用しない
・禁忌:糖尿病の患者、糖尿病の既往歴のある患者

ザイディス錠(メーカーQandA)

口腔内崩壊錠で、口腔内で唾液のみで数秒で崩壊するため、水なしでも服用可能
ザイディスとは、口腔内崩壊錠の製剤技術の名前。
OD錠と同じく、口腔内崩壊錠だが、製造方法が異なる。
ザイディス錠は、薬物を溶解あるいは分散させた液をPTPポケットに充填した後、
乾燥させ、シールを施して製造される。

ザイディス錠を食べ物に混ぜる!?!?

自分が精神科の患者の家族に服薬指導する際に、「食べもの」に混ぜるという人は
少なからずいる。
効果が多少落ちても飲んでくれなければ話にならない訳で・・・
非常に難しい問題である

その件に関してメーカーに問い合わせてみた
メーカーとしてはオススメはしていないが、色々試験はしているとのこと
試験結果の一部を紹介

・混ぜたあと、
6時間、冷蔵庫もしくは室温保存で混ざっている状態を保っていたもの
りんごジュース、オレンジジュース、牛乳、コーヒー

・混ぜたあと、しばらくして残存率が低下、沈殿してしまうもの
ペプシコーラ

・即席味噌汁、80℃、60分後の場合
赤黄色の懸濁液、平均残存率96.7%(意外と保ってる)

※精神科の医師と話したり、家族と話して意外と多かった事例は、
ご飯(ご飯とご飯の間に入れる)、カレーなど
味が濃いものは分からないという話だった。

参考資料
ジプレキサ®添付文書、インタビューフォーム、
リリーへの問い合わせ
渡辺範雄ら:Miltazapineに関する臨床エビデンス:系統的レビュー,臨床精神薬理 
12(8):1755‐1765

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