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ジメチルイソプロピルアズレン軟膏(アズノール®軟膏)と褥瘡(特徴とガイドライン)をざっくりと~おまけ:DTI(深部損傷褥瘡)とは?~

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ジメチルイソプロピルアズレン軟膏(アズノール®軟膏)と褥瘡(特徴とガイドライン)をざっくりと~おまけ:DTI(深部損傷褥瘡)とは?~

おまけ:DTI(深部損傷褥瘡)とは?

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①効能・効果

添付文書では
「湿疹、熱傷、その他の疾患によるびらん及び潰瘍」

抗炎症作用
ヒスタミン抑制作用
基剤による創面の保護作用
創傷治癒促進
などがある。

びらん面など 褥瘡に用いる場合、
創面保護効果の高い油脂性基剤の外用薬と知られている。

用法が「1日数回」で1回ではないので注意すること

②基剤について

油脂性(白色ワセリン)



油脂性基剤だが、精製ラノリンが添加されているため
多少水分を吸収するという話もある。

滲出液の吸収能(正直どれくらいあるかは不明)はある
※参考として精製ラノリン100gが水185gを吸収する

※滲出液の吸収については今後調査予定、
ただし、アズノール®軟膏を用いる場合は、「皮膚の保護」が目的のことが多い。

※精製ラノリンによる接触性皮膚炎に注意

②ガイドラインについて

根拠は少ないが、皮膚保護としての使用に関してはしっかりと書かれている。

日本褥瘡学会のガイドライン

「急性期」、「深部損傷褥瘡DTI」、「発赤・紫斑 」「水疱」、
「びらん・浅い潰瘍」「 創縮小」、「疼痛」
に対してC1と設定されている。
C1:「根拠は限られているが、行っても良い」

日本皮膚科学会ガイドライン

「急性期」、「浅い褥瘡(真皮レベルまでの浅い褥瘡)」、
「 滲出液が少ない黒色期から黄色期 (深い褥瘡の壊死組織の除去)」
「 滲出液が適正~少ない 赤色期から白色期 」

皮膚保護を目的として
1D:(推奨する,とても弱い根拠に基づく)
と設定されている。

③おまけ:DTI(深部損傷褥瘡)とは?

日本皮膚科学会:褥瘡ガイドラインを参照すると

「NPUAPが2005年に使用した用語である.表皮剝離のない褥瘡(stage I)のうち, 皮下組織より深部の組織の損傷が疑われる所見がある褥瘡をいう.2007年に改正されたNPUAPの褥瘡ステージ分類では,(suspected)deep tissue injury(深部損傷褥瘡疑い)という新しい病期(stage)が加えら れている.また,褥瘡以外の損傷に対しては「深部組織損傷」と訳されることもある.」

※米国褥瘡諮問委員会(National Pressure Ulcer Advisory Panel;NPUAP)

参考資料
日本褥瘡学会 編:褥瘡管理・予防ガイドライン,第4版,褥瘡会誌,17:487‐557,2015. 日本皮膚科学会:褥瘡ガイドライン.日皮会誌,127:1933‐1988.2017
アズノール®添付文書、インタビューフォーム