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整形外科・骨

テリボン皮下注オートインジェクター の特徴について(追記予定)~フォルテオ®との違いも~

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テリボン皮下注オートインジェクター の特徴についてフォルテオの違いも含めて簡単に触れる。

テリボン皮下注オートインジェクターの特徴

効能・効果

「骨折の危険性の高い骨粗鬆症」
「本剤の適用にあたっては、低骨密度、既存骨折、加齢、
大腿骨頸部骨折の家族歴等の骨折の危険因子を有する患者を対象とすること」

※骨折の危険性の高い骨粗鬆症とは?
医師の判断でよいとのこと(メーカー確認)。
男性のステロイド使用者も使える

用法用量

「通常、成人には、テリパラチドとして28.2μgを1日1回、週に2回皮下注射する。」
週2回投与することで効果↑、安全性↑が期待できる。
週2回だと「悪心」「嘔吐」が週1回皮下注製剤より減少することが期待できる。

※忘れやすいのであればゴミの日とか関連付けると良い

※週2回製剤の方が、週1回製剤より効果が高い。
(腰椎の骨密度のデータに関してではあるが・・・)

※どちらも使える状態であればオートインジェクターの方が良い

投与期間

「本剤の投与は24ヵ月間までとすること。」

※2年を超えると、「がん細胞増加」や「骨肉腫」発生のおそれがあるので
上限が設定されている

※注意点:一時中断した場合も
「本剤の投与をやむを得ず一時中断したのちに再投与する場合であっても、投与の合計が24ヵ月(208回)を超えないこと。また、24ヵ月(208回)の投与終了後、再度24ヵ月(208回)の投与を繰り返さないこと。」

薬局でもいつからスタートとか記録しておかないと忘れる可能性があるので注意

※保険上は、県によるだろうが、他のテリボン製剤からの切り替えでは期間である24か月を考慮し、
オートインジェクター単独であれば、回数である208回を考慮するとのこと。
もしもフォルテオから切り替えた場合もトータル24か月と考える

テリボン皮下注オートインジェクター の注意点

元々高カルシウム血症の患者には使えない。

投与直後の注意

「本剤投与直後から数時間後にかけて、ショック、一過性の急激な血圧低下に伴う意識消失、痙攣、転倒があらわれることがある。投与開始後数ヵ月以上を経て初めて発現することもあるので、本剤投与時には以下の点に留意するよう患者に指導すること」

「投与後30分程度はできる限り安静にすること」とある。

施設の方などは注意

対策:
「投与後に血圧低下、めまい、立ちくらみ、動悸、気分不良、悪心、顔面蒼白、冷汗等が生じた場合には、症状がおさまるまで座るか横になること」

とにかく安静にすることが大事と書かれている

血清カルシウム値

「本剤の薬理作用により、投与約4から6時間後を最大として一過性の血清カルシウム値上昇がみられる。本剤投与中に血清カルシウム値上昇が疑われる症状(便秘、悪心、嘔吐、腹痛、食欲減退等)が本剤投与翌日以降も継続して認められた場合には、速やかに診察を受けるよう患者に指導すること。また、血清カルシウム値の測定を行い、持続性高カルシウム血症と判断された場合には、本剤の投与を中止すること。 」



一過性なものか持続的なものか判断が必要

活性型ビタミン併用時も注意
定期的に腎機能も測定する必要がある

⑤打つときの注意

薬剤投与前の注意
「室温に戻しておくこと。
投与直前まで本剤の先端部のキャップを外さないこと
キャップを外したら直ちに投与すること。
投与前に、内容物を目視により確認すること。
なお、異物又は変色が認められる場合は使用しないこと。」

※室温に戻すとは?
→注射の20分前に冷蔵庫から出す。
→痛みの軽減になる

※細かい話であるが、室温(30℃)で3日は問題ないというデータがあるので知っておくとよい。

⑥注射部位

「本剤は皮下注射のみに使用し、注射部位を腹部、大腿部又は上腕部として、広範に順序よく移動して注射すること。」



お腹(へそ周り約5cmより外側)
太もも前面
二の腕後ろ側(皮下脂肪がない痩せた方では適していない)
→自分では打ちにくいので家族の方が打つ場合考慮

※前回の場所からは2-3cm離したり、左右を変更する

※避ける場所
・へそ周り5cm
・太ももの外側・内側、付け根、膝に近いところ
・二の腕の外側

※打った際は、5秒以上数えて皮膚から離す

⑦打ち忘れたときは??

・次の注射予定日の前日までに注射すること
・次の予定日に気づいたときは1回分だけ注射すること。
・2回分を一度に注射しないように

基本的には添付文書上
「投与間隔は原則3~4日間隔とすること」となっているが
中2日、中1日、連日の投与の場合の安全性、効果は変わりないことが示されている。
つまり、(月、火)(月、水)(月、木)に打っても同じ。
ただ、間隔は決めておくことが大切

例えば:ゴミ出し日に打つとかライフサイクルに合わせてはどうだろうか

※参考
(月、木)、(火、金)、(水、土)、(木、日)、(金、月)、(土、火)、(日、水)
など

冷蔵庫から出して打ち忘れたときは?

冷蔵庫から室温に戻したはいいけど、打ち忘れたとか。

そういう場合は?
1週間くらいは、冷所→室温で安定なことが示されているので安心して打って大丈夫とのこと(メーカー確認)

⑧その他の特徴

・在宅自己注射が可能

・フォルテオ®と同成分であるが、フォルテオ®は毎日注射が必要

・2年間の使用期間は同じだが、テリボン®オートインジェクターは週2回の投与でよい。

・フォルテオ®は毎回針の付け替えが必要だが、テリボン皮下注オートインジェクターは針の付け替えが不要。
1回で1本使いきり。

・冷所保存は必要。 メーカーから専用の保冷バッグが用意されている。

・週2回の注射なので忘れないか心配
例えば、ゴミ出しの日など覚えやすいようにすると良いのでは?

・テリボン皮下注用56.5μgからの切り替えは、通常の間隔で打てる。テリボン皮下注用56.5μgを打った次の週から切り替えることができる

参考資料
添付文書、インタビューフォーム
テリボン®皮下注28.2オートインジェクター使い方ガイドブック
旭化成ファーマ問い合わせ