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精神科 薬物動態・相互作用

非ベンゾジアゼピン系睡眠薬(Z-Drugs)の違いについて~GABA受容体のサブユニットを整理~

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非ベンゾジアゼピン系睡眠薬にも違いがあるので
作用点の差から少し整理する

①非ベンゾジアゼピン系睡眠薬とは?

非ベンゾジアゼピン系睡眠弱として分類されているのは、ゾルピデム(マイスリー®)、ゾピクロン(アモバン®)、エスゾピクロン(ルネスタ®)である。
頭文字にZが多いので通称としてZ-drugsと言われている。

時間的な分類で考えると超短時間作用型に入る。
血中濃度半減期は、2~4時間程度。

日本でかなりの量処方されていて問題となっている。

※60歳以上の高齢者の20%以上が睡眠障害を自覚していると言われている。
→多くの高齢者が睡眠に満足していないケースがある。

まず、若いころより睡眠時間は短くて良いことを理解していただきたいのだが、
かなり難しい・・・

それで処方が増えている現状がある。

非ベンゾジアゼピン系睡眠薬はベンゾジアゼピン系睡眠薬よりも
「筋弛緩作用」が少ない。

また、基本的に「超短時間作用型」や「短時間作用型」は「依存性」を形成しやすいことを知っておく。

②非ベンゾジアゼピン系睡眠薬の違い

Z-Drugsでも「依存形成」に違いある。
GABAA受容体のα1のサブユニットに対して親和性が高い薬物が依存を形成しやすい。

→ゾルピデム(マイスリー®)、ゾピクロン(アモバン®)

Z-Dungsの中では、エスゾピクロン(ルネスタ®)が依存性が少ない。
まずは、サブユニットごとの機能を整理する必要がある。
下記の表を参考にしてほしい。

③GABA受容体のサブユニットの比較


Tan,K.R. et al.: Trends Neurosci., 2011 より作成

非ベンゾジアゼピン系睡眠薬とサブユニットへの作用

サブユニットへの関わりは、かなり薬剤によって違いあるので見比べてほしい。
ゾピクロンは筋弛緩作用に注意が必要だし、
エスゾピクロンは睡眠作用や抗不安作用が他の2つより効果がある。
用量も少ないですよね。1mgとか2mgとか3mgとか・・・

補足:エスゾピクロン(ルネスタ®)

エスゾピクロンは、ゾピクロンのS型鏡像異性体である。
エスゾピクロンの方がGABA受容体への結合スピードと結合力は強いが、
必ずしも睡眠の改善する作用が優れているとは限らない。
個人的な差が大きい薬理作用の薬でもあるのでデータばかり見ていてても
正解は出ないだろう。
臨床での患者の感じ方などを聞き取る必要がある

苦味を感じにくいのは、ゾピクロンよりエスゾピクロン
※ただし、個人的にもエスゾピクロンでも苦味で中止になった人は、
少なからずいるので臨床上の実感として・・・
エスゾピクロンも苦い(笑)

個人的には、服薬指導で必ず言うべき項目だと思う

参考資料
各薬剤の添付文書、インタビューフォーム
Tan,K.R. et al.: Trends Neurosci., 2011 より作成