" />

胃腸・消化器関連

スクラルファート(アルサルミン®)の特徴と注意点について

スポンサーリンク

スクラルファートは、単独投与でH2受容体拮抗薬と同等の歌謡治癒効果が認められている。
「防御因子増強薬」の「粘膜抵抗性強化薬」に位置付けられている。
胃酸を中和する作用と胃粘膜を胃酸から守る作用がある

スクラルファート(アルサルミン®)の服用は、「食前」がおススメの理由はこちら

①特徴

・製剤の種類がたくさんある
→錠剤、細粒、内用液など

・抗ペプシン作用や制酸作用による攻撃因子抑制効果もある。
※副作用などにより・・・
プロトンポンプ阻害薬(PPI)やH2受容体拮抗薬などの酸分泌抑制薬服用が、
出来ない人へ使いやすい。

・防御因子増強薬には「胃潰瘍」の適応症があるが、スクラルファートには、それに加え「十二指腸潰瘍」の適応もある。

・「胃痛」や「胸やけ」の頓服薬としても使用される

・スクラルファートは、ほとんど体内に吸収されないので副作用が少ない

消化器系の副作用がメイン

「便秘」が多い。

インタビューフォームより引用
<細粒>
総症例数 2,681 例中 90 件に副作用が認められた。主な副作用は便秘 59 件(2.2%)、口渇 19件(0.7%)であった。(効能追加時)
<内用液>
副作用発現率は 1.6%(247 例中 4 例)、主な副作用は便秘 3 例(1.2%)、
嘔気 1 例(0.4%)であった。一方本剤によると評価された臨床検査値異常変動は認められなかった。(承認時)

②注意点

禁忌

とりあえず「透析」しているかを確認しておく必要がある

「透析療法を受けている患者[長期投与によりアルミニウム脳症、アルミニウム骨症、貧 血等があらわれることがある。]」

「海外の症例報告では、乾燥水酸化アルミニウムを長期間投与している透析患者に対し スクラルファート水和物を追加投与したところ、アルミニウム脳症が発現したという報告がある。一方、国内の症例報告では、リン吸着の目的で透析患者に乾燥水酸化アルミニウムゲルを投与したところ、アルミニウム脳症が発現したとの報告がある。 スクラルファート水和物はアルミニウムを 17.0~21.0%含有する。」

※ちなみにリン吸着の目的で透析病院などでは使用していた

※腎障害のある方は、慎重投与に記載されている
「⻑期投与によりアルミニウム脳症、アルミニウム⾻症、貧⾎等があらわれるおそれがあるので、定期的に⾎中アルミニウム、リン、カルシウム、アルカリフォスファターゼ等の測定を⾏うこと。」

アルミニウムが蓄積してしまう機序

経口投与されたアルミニウムの大部分は吸収されずに、糞中に排泄される。

少量のアルミニウムは体内に吸収され、腎臓より尿中に排泄される。

通常、健康な人なら、アルミニウムは尿中に排泄されるが・・・

腎臓に障害がある場合、アルミニウムの尿中への排泄が阻害される

血中のアルミニウム濃度が上昇

アルミニウム脳症、アルミニ ウム骨症、貧血等が現れる

経腸栄養患者への使用

結石の注意があるので知っておくこと

「経管栄養処置を受けている成人患者、低出生体重児および新生児発育不全において、胃石・食道結石がみられたとの報告があるので、観察を十分に行い、これらが疑われた場 合には本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと」

参考資料
アルサルミン®添付文書、インタビューフォーム