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その他

プラミペキソール と一包化について

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先発品と後発品の違いがあり、一部の後発品において先発品より優れている例があるので整理する。
プラミペキソールの先発品は、ビ・シフロールである。

プラミペキソール と一包化

・遮光する手段が製品によって違うので知っておくと良い
・ビ・シフロール(先発品)を一包化する際は、保存の仕方を工夫すること
・ジェネリックの方が扱いやすいケースもあるので考慮すること

先発品の場合(ビ・シフロール)

プラミペキソール自体が、光に弱いため一包化することは避ける。あくまでも避けてた方がいい。
ビ・シフロールは両面アルミニウムブリスター包装で光から錠剤を守っている。
添付文書にもPTPシートのまま渡すように記載されており、添付文書の記載は下記のとおりである。

【適用上の注意】
「PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。
本剤は光に対して不安定なため、服用直前にPTPシートから取り出すよう指導すること。」

しかし、適応症に「パーキンソン病」があるように一包化したいケースが多い。

【どうしても一包化したい場合】
ビ・シフロール錠は光、湿度に影響を受けるため使用直前の開封を勧めている。
しかし、無包装状態で暗所、湿度75%の条件下では1ヶ月安定だったというデータがあるため、「暗所」・・つまり「遮光状態」であり、「湿度」に気をつければ一包化することが出来る。本人が薬を管理する場合は、厳しいこともあるだろうが、家族や施設のスタッフと話して保存の仕方を守ることが出来れば可能である。
遮光状態は、どんなものだろう・・
例えば、「冷蔵庫(家庭用であれば湿度も低い)」「大きめの缶のケース+乾燥剤」など色々考えられる。

【メーカーからの参考データ】
脱PTPシート、無包装状態において、
25℃/75%、30℃/75%、40℃/75%において1か月後は、含量など規格の範囲内だったが、
40℃/75%において、3か月後に含量低下が認められたとのこと。
メーカーとしては、「どうしても一包化する場合は、遮光した状態かつ湿度に気を付けて1か月を目安にしてほしい」とのことだった。

後発品の場合

プラミペキソール0.5mgの後発品のうち、「EE」、「タカタ」、「トーワ」などは、
添付文書に「光に対して不安定である」「服用直前にPTPシートから取り出すこと」などの記載はない。
添加物で光に対して対策されている。着色料として使われている下記の成分に注目する。
・「EE」、「タカタ」→黄色三二酸化鉄
・「トーワ」→三二酸化鉄
これらの着色料は、特定波長の光を吸収することで製剤の光安定性を高めることが分かっている。錠剤自体に光への対策がされているため、一包化後の注意点は特にない。

※後発品によっては、PTPシートに赤色や橙色のフィルムを挟むことで、光の透過を防止しているものがある。こういった製品の一包化は避けた方が良い。先発品も 両面アルミニウムブリスター包装で遮光しているので似ている。

服薬指導でのポイント

・後発品、ジェネリックであれば一包化しやすいものがある。先発品は保存が面倒。
・先発品は、白い錠剤だが、ジェネリックで一包化できる商品は錠剤に色が付いていることがあるので説明すること

参考資料
ビ・シフロール、添付文書、インタビューフォーム
日本ベーリンガーインゲルハイム 問い合わせ
プラミペキソール「EE」「タカタ」「トーワ」、添付文書