シダキュアの特徴 について簡単に整理する。
シダキュアスギ花粉舌下錠名前の通り、速溶性の舌下錠である。
意外とシダキュアを再開した場合の対応が分かりにくいので、メーカーから示された一般的なケースを載せる。
アナフィラキシーに関しては関連記事を参照のこと
シダキュア 服用時の注意点について~アナフィラキシーの症状を伝えよう~
シダキュアの特徴
原因となるアレルゲンを投与し症状を緩和させる減感作療法に使う薬剤である。
効能・効果
「スギ花粉症(減感作療法)」
用法・用量
「通常、投与開始後1週間は、シダキュアスギ花粉舌下錠2,000JAUを1日1回1錠、投与2週目以降は、シダキュアスギ花粉舌下錠5,000JAUを1日1回1錠、舌下にて1分間保持した後、飲み込む。その後5分間は、うがいや飲食を控える。」
※初回に2000JAU飲む必要がある。つまり、一旦中止した場合、スタートの規格をどうするかという問題がある。
メーカーに問い合わせてみたので下記に載せる
シダキュアを再開する場合の対応
シダキュアの再開の場合、明確な用量設定はされていない。
ただし、多くの医師がやっている目安をメーカーが教えてくれたので載せる。
・シダキュアを5000JAU飲んでいて、1~2週間程度の空きであれば、5000JAUのまま継続する
・シダキュアを5000JAU飲んでいて、1か月以上空いた場合は、再度2000JAUからスタートする
登録医師の確認が必要
薬剤師は、処方医が登録されていることを確認する必要がある。
【警告】
「本剤は、緊急時に十分に対応できる医療機関に所属し、本剤に関する十分な知識と減感作療法に関する十分な知識・経験を持ち、本剤のリスク等について十分に管理・説明できる医師のもとで処方・使用すること。薬剤師においては、調剤前に当該医師を確認した上で調剤を行うこと。」
【インタビューフォームの記載】
【医師側で必要なこと】
「本剤を処方する医師は、関連学会主催の「舌下免疫療法(減感作療法)講習会」又は関連学会監修の「アレルゲン免疫療法(減感作療法)e ラーニング・e テスト」を受講し、その後、鳥居薬品が実施する「鳥居薬品舌下免疫療法薬 適正使用 e ラーニング・e テスト」を経て、処方医療機関及び緊急搬送先医療機関の登録を行い、「受講修了医師」として登録する必要がある」
※受講修了医師になる必要がある
【薬剤師側で必要なこと】
「本剤を調剤する薬剤師は、処方医師が「受講修了医師」であることの確認(①医師名又は鳥居薬品舌下免疫療法薬 受講修了医師番号、②医療機関名)を鳥居薬品舌下免疫療法薬 登録医師確認窓口(コールセンター又は確認用サイト)にて行うこと。また、患者が処方医師より交付される「患者携帯カード」を携帯していること、及びカードへの記載内容の確認を行うこと。」
※調剤の際に、「受講修了医師」であることと「患者携帯カード」を確認する必要がある。
コンサータと似たような対応となっている。
その他の特徴
・副作用は、アナフィラキシーショックにも注意が必要であるが、口腔関連にも気を付けること
「主な症状は、口腔浮腫113例(14.4%)、咽喉刺激感112例(14.3%)、耳そう痒症98例(12.5%)、口腔そう痒症67例(8.6%)、咽喉頭不快感57例(7.3%)、口腔内不快感47例(6.0%)等であった。(承認時)」
※投与開始初期の1か月に頻度が多い
・小児に使う場合は、舌下投与可能と判断した場合のみ出せる
→この時、保護者にも使用方法を説明する必要がある
参考資料
鳥居製薬問い合わせ
シダキュア、添付文書、インタビューフォーム