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呼吸器疾患

ツロブテロールテープ(ホクナリンテープ®)について

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~特徴と服薬指導のポイント~を考える
意外とツロブテロールテープ等は、だんだん服薬指導が煩雑になったりしている(少なくとも自分は・・・)
定期的に剥がれた時のアドバイスなど説明すべきと考える
高齢者はなんと言っても・・・すぐ忘れるので

①適応症

下記疾患の気道閉塞性障害に基づく呼吸困難など諸症状の緩解
気管支喘息,急性気管支炎,慢性気管支炎,肺気腫

→「急性」にも「慢性」にも使える

※急性・慢性気管支炎のせき・たんを改善する

②貼付場所

胸部,背部又は上腕部のいずれかに貼付する.

※小児や高齢者など剥がしてしまう方には「背中」など手が届かないところに貼付を

※寝る前に貼り付ける場合は、モーニングディップを抑制する

補足
モーニングディップ:気管支喘息患者において起こる早朝の呼吸機能の低下による発作。
呼吸機能にはサーカディアンリズム(日内リズム)があり、深夜から早朝にかけて低下することが知られている。

③体内動態~血中濃度の推移~

貼付後

12時間後、74%が体内に移行している
24時間後、82%~90%が体内に移行している

※12時間後には、ほとんど体内に入っている ということ

④主な副作用(再審査終了時)

心悸亢進0.9%
振戦0.62%
接触性皮膚炎0.59%

※気管支喘息の適応があるのでキサンチン製剤と併用することがある
(テオフィリン製剤) ツロブテロールとキサンチン誘導体は、
ともに細胞内へのカリウム移行作用を持つ



「低カリウム血症」に注意

⑤剥がれたときはどうする?

再貼付→「NG 」

一度剥がれると粘着が落ちるため吸収量がおちてしまうので・・・

※時々絆創膏で剥がれないようにする患者がいるがツロブテロールは不可

※12時間経過しているかどうかがポイント
(ただし、あくまでも主治医の指示に従うことが大切)

・12時間以上経っているとき
症状が落ち着いていればいつもの時間に新しく貼る

・12時間以内の場合
安定していない場合新しいものを貼り付ける

・ツロブテロール(ホクナリンテープ)は、貼付してから12時間(血中濃度ピーク)経っていれば85%程度体内に移行しているので、次を急いで貼る必要はない。

・貼っても最高血中濃度が高くなることはないので構わない

初回の投薬時、初日に2枚使ってもらうこともある

入浴が夜の場合

全身貼付剤は効果発現に時間がかかるため、投薬後すぐ貼ってもらい、入浴後2枚目を貼ってもらう。
その後は、入浴の度に貼り替え。
(喘息発作や咳き込みは夕方から朝に多いため)

参考資料
ホクナリン®テープ 添付文書 インタビューフォーム