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呼吸器疾患

テリルジー の特徴について~今後追記予定~

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3成分を含んだ テリルジー ®について簡単にまとめる。
2020年11月27日に「気管支喘息」の効能・効果が追加された。
以前は、COPDのみの適応だったので大きな変更である。
3成分を含むエリプタというデバイスでの気管支喘息の適応は初めてである。

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テリルジー の特徴

吸入ステロイド薬(ICS)であるフルチカゾンフランカルボン酸エステル(FF)、長時間作用性抗コリン薬(LAMA)であるウメクリジニウム(UMEC)、および長時間作用性β2刺激薬(LABA)であるビランテロール(VI)の3成分を、GSKのドライパウダー吸入器であるエリプタに装填している。

効能・効果

「【テリルジー100 エリプタ】
・気管支喘息(吸入ステロイド剤、長時間作用性吸入抗コリン剤及び長時間作用性吸入 β2刺激剤の併用が必要な場合)
・慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解(吸入ステロイド剤、長時間作用性吸入抗コリン剤及び長時間作用性吸入 β2刺激剤の併用が必要な場合)
【テリルジー200 エリプタ】
気管支喘息(吸入ステロイド剤、長時間作用性吸入抗コリン剤及び長時間作用性吸入 β2刺激剤の併用が必要な場合)」

※テリルジー100エリプタは、COPDと気管支喘息に使える
※テリルジー200エリプタは、気管支喘息のみの適応

用法・用量

「1日1回1吸入する」

※1日回数などは、COPDも気管支喘息も同じである。
※COPDと気管支喘息のどちらの急性期の治療にも用いることは出来ない
※喘息発作の場合は、短時間作用性吸入β2刺激剤を用いる。
※急性症状に使うことが出来ないので毎日規則正しく同じ時間帯に吸う必要がある。時間帯に関しては、何か忘れないような作業の時に吸うと良い。

例えば、
「起きてすぐ吸入する」
「歯磨きの前に吸入する」
「夕食後に吸入する」
「寝る前に吸入する」
など

薬理作用

【フルチカゾンフランカルボン酸エステル(FF)】

FFはステロイドである。

細胞質内のグルココルチコイド受容体に結合

複合体を形成し活性化

受容体複合体は核内へ移行

炎症に関与するケミカルメディエータやサイトカイン等の産生を遺伝
子レベルで調節

抗炎症作用を示す

【ウメクリジニウム臭化物(UMEC)】

長時間作用性ムスカリン受容体拮抗薬である。

気管支平滑筋のムスカリン受容体に結合

アセチルコリン作用を阻害

気管支平滑筋収縮を抑制

気管支を拡げる

※肺の副交感神経系から遊離したアセチルコリンは、気管支を収縮する。

【ビランテロールトリフェニル酢酸塩(VI)】

ビランテロールトリフェニル酢酸塩は長時間作用性 β2刺激薬である。

気管支平滑筋のβ2受容体に結合

気管支平滑筋の弛緩

気管支を拡げる

※気管支の収縮抑制と弛緩により相互的に効果を発揮する。

おまけ:レルベアの映像ですが、エリプタの使い方について紹介しています

参考資料
テリルジー®、添付文書、インタビューフォーム
一般社団法人日本アレルギー学会: 喘息予防・管理ガイドライン2018, p.102