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「麻黄」「附子」を含む漢方薬で注意すべきこと(副作用・併用注意など)

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「麻黄」「附子」を含む漢方薬で注意すべきこと(副作用・併用注意など)

補足:「附子」の特性
組み合わせにより様々な場所に作用する。

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①主成分

麻黄の主成分→「エフェドリン」、「ブソイドエフェドリン」
附子の主成分→「アコニチン」、「メサコニチン」
※附子はトリカブトの根っこ

②注意すべき副作用

どちらの生薬も心血管系の副作用に注意
「動悸」「不眠」「発汗・冷や汗」など

服薬指導時に
「ドキドキしませんか?」
「眠れなくなったりありますか?」など 確認すべきだろう

※附子は小児で中毒症が起こりやすく、昔から原則的には使わない。
また、胎児も新陳代謝が活発なため実証であるため妊婦には危険である。
つまり、実証の人には用いることが出来ない生薬である。
虚寒証の人に用いれば効果が高い。

※附子中毒とは?
「附子」を服用後30分から1時間以内に生じる。
「口や舌のしびれ」「嘔吐」「動悸」「のぼせ」などが現れる。

③どんな漢方があるの?

「麻黄」 を含む漢方

風邪症状やインフルエンザに用いる漢方に多く含まれる
「葛根湯」「小青竜湯」「麻黄湯」「麻黄附子細辛湯」など

「附子」を含む漢方

 高齢者に多く出されている 「八味地黄で丸」「牛車腎気丸」など

補足:「附子」の特性

「附子」は組み合わせる生薬により、要所要所に効果を発揮する性質がある。

・「附子」+「表に効く(麻黄、葛根、桂枝、防風など)」

→「附子」の作用が表に誘導され、表の組織を温め新陳代謝を向上させる

・「附子」+「半表半裏ないし裏に効く生薬(黄連、黄芩、乾姜、人参、茯苓など)」

→半表半裏から裏にかけて誘導され、内蔵の新陳代謝を高める

・「附子」+「食道、咽部、胸部などに行く生薬(半夏など)」

→食道、咽部、胸部に誘導される

※全身に行く生薬(防已、細辛、白朮、芍薬など)と組み合わせると
附子の作用は新陳代謝の賦活ではなく、水毒症状を治す方に変わってしまう

④添付文書の記載例(併用注意)

麻黄湯の場合

併用注意の薬剤について

「(1)マオウ含有製剤
(2)エフェドリン類含有製剤
(3)モノアミン酸化酵素 (MAO)阻害剤
(4)甲状腺製剤 (チロキシン、リオチロニン)
(5)カテコールアミン製剤(アドレナリン、イソプレナリン)
(6)キサンチン系製剤 (テオフィリン 、ジプロフィリン)」

「不眠、発汗過多、頻脈、動悸、全身脱力感、精神興奮等があらわれやすくなるので、減量するなど慎重に投与すること。」

→エフェドリンの交感神経刺激作用が狭心症や高血圧を悪化させる可能性がある。

テオフィリン製剤がハイリスク薬として扱われているので
エフェドリンを含む麻黄製剤は注意が必要である

※この副作用は用量依存的である。

参考資料
スキルアップのための漢方薬の服薬指導
薬剤師のための漢方薬の副作用

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