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精神科

抗うつ薬と賦活症候群 (アクティベーション・シンドローム)について~注意する時期と症状をおさらい~

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賦活症候群(アクティベーション)の注意する時期と症状

 抗うつ薬の投与開始時(初めて)や増量時に起きやすい。

 ・米国食品医薬局(FDA)では11の症状を上げている。

「不安」・「焦燥」・「パニック発作」・ 「不眠」・「易刺激性」 「敵意」・
「攻撃性」・「衝動性」・ 「アカシジア」・「軽躁」・「躁」



つまり 「気持ちが落ち着かない」 「イライラする」 「眠れない」状態である。

※アカシジア:
焦燥や不安でずっと座っていられない状態。自殺企画に発展することもある

※24歳以下の若年者では自殺のリスクが上がる報告があるため注意する。

例えば、サインバルタ®は、もともと「うつ」の薬であるが
整形外科分野でも使われている。

薬局でも上記の症状には注意を払う必要がある 。
イライラしたり眠れないときは主治医に言ってもらうとか・・・
薬局で「イライラ感がないか」「椅子にじっとして座っているか」等確認すべきだろう。

各タイプの薬剤の添付文書の記載

一応、各タイプの添付文書の一部を載せたが、ほぼ同じ内容が記載されている。
タイプは違え抗うつ薬を服用する上で注意が必要である。

※サインバルタ®(SNRI)の記載

「不安,焦燥,興奮,パニック発作,不眠,易刺激性,敵意,攻撃性,衝動性,アカシジア/精神運動不穏,軽躁,躁病等があらわれることが報告されている。また,因果関係は明らかではないが,これらの症状・行動を来した症例において,基礎疾患の精神症状の悪化又は自殺念慮,自殺企図,他害行為が報告されている。患者の状態及び病態の変化を注意深く観察するとともに,これらの症状の増悪が観察された場合には,服薬量を増量せず,徐々に減量し,中止するなど適切な処置を行うこと。 」

※レクサプロ®(SSRI)の記載

「不安、焦燥、興奮、パニック発作、不眠、易刺激性、敵意、 攻撃性、衝動性、アカシジア/精神運動不穏、軽躁、躁病等があ らわれることが報告されている。また、因果関係は明らかではないが、これらの症状・行動を来した症例において、基礎疾患 の悪化又は自殺念慮、自殺企図、他害行為が報告されている。 患者の状態及び病態の変化を注意深く観察するとともに、これ らの症状の増悪が観察された場合には、服薬量を増量せず、 徐々に減量し、中止するなど適切な処置を行うこと」

※ミルタザピン(リフレックス®)の記載

「不安、焦燥、興奮、パニック発作、不眠、易刺激性、敵意、攻 撃性、衝動性、アカシジア/精神運動不穏、軽躁、躁病等があら われることが報告されている。また、因果関係は明らかではない が、これらの症状・行動を来した症例において、基礎疾患の悪化 又は自殺念慮、自殺企図、他害行為が報告されている。患者の状 態及び病態の変化を注意深く観察するとともに、これらの症状 の増悪が観察された場合には、服薬量を増量せず、徐々に減量 し、中止するなど適切な処置を行うこと。」

参考資料 サインバルタ®の服薬指導のポイント イーライ・リリー
サインバルタ®、レクサプロ®、リフレックス®添付文書