いなかの薬剤師

アンブロキソール徐放錠(ムコソルバン®L錠45mg)について~いつの服用がベスト?概日リズムを考えて~

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以前は45mgのカプセルがあったが、製剤開発で小さな錠剤として登場したもの
ジェネリックなんかはカプセルとして流通している。
個人的には、本当に小さくて飲みやすいのでおすすめ

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①主な薬理作用

肺表面の活性物質である肺サーファクタントの分泌促進
肺の気道液の分泌促進
線毛運動の亢進 



痰の気道粘膜に対する粘着性を低下させ、
気道壁を潤滑にして痰を出しやすくするタイプの薬剤

※肺気道液は1日100ccほど分泌されており、ゴミや異物を肺外に出している
※痰に直接作用するわけではない(ムコダイン®との併用も効果的)
カルボシステイン(ムコダイン®)は痰に作用するタイプ

※慢性副鼻腔炎の排膿にも有効。(下記インタビューフォーム抜粋)
「副鼻腔領域においては、組織学的あるいは粘液・線毛輸送系が重要な役割を演じている点で気管・気管支領域と共通していることから、慢性副鼻腔炎の排膿にも有効であることが確認されている。」

②オススメの服用タイミング(添付文書上は1日1回の服用)

用法・用量
「通常、成人には1回1錠(アンブロキソール塩酸塩として45mg)を1日1回経口投与する」



添付文書上は、「いつ」というのは決められていない。
いつでも1日1回ならOKだが・・・



呼吸機能のサーカディアンリズム(概日リズム)において、気道の上記で説明した働きは、「午前4時頃」に最も低下する。
つまり、「夕食後」に服用することで、4時頃に最高血中濃度を持っていき、
この時間における痰を出す能力の低下を改善することができる。
服薬指導でちょっとした情報として伝えるのもいいかもしれない。

補足:アンブロキソール(ムコソルバン®)とインフルエンザ

マウスレベルにおいて、「インフルエンザの増殖を抑制する」という報告がある。
面白いのは、良いデータと悪いデータの両方がある。

・良いデータ
インフルエンザの増殖を抑制する。
肺サーファクタントや粘膜プロテアーゼ阻害物質、IgA、IgGを増やす

・悪いデータ
インフルエンザの増殖を促進させるトリプシン型プロテアーゼの分泌を促進させるなど



宿主の防御に不利なものもあるが全体的には、
気道のインフルエンザ増殖を抑えるという報告がある。

個人的には、インフルエンザのときに服用するのもアリかなぁ
なんて思ったりしている。安いのもいい。 

参考資料
帝人ファーマ勉強会資料
ムコソルバン®L添付文書・インタビューフォーム
Euro Respir J 2002;19:952-958