①特徴
効能効果
抗アレルギー性鼻炎
「鼻閉症状が中等症以上の場合に本剤の使用を検討すること。」
→鼻が詰まっていないと使えない
用法用量
「通常、成人及び12歳以上の小児には1回2錠(フェキソフェナジン塩酸塩として60mg及び塩酸プソイドエフェドリンとして120mg)を1日2回、朝及び夕の空腹時に経口投与する。」
※12歳以上で使える!!(それ以下では使えない。アレグラ®と違う)
フェキソフェナジンのみのアレグラ®では7歳以上に適応がある。
※腎機能が落ちている人は減量するように記載がある
「 塩酸プソイドエフェドリンは主として腎臓を経て尿 中に排泄されるので、腎機能障害のある患者では適宜減量すること。[排泄が遅延し、作用が強くあらわれるおそれがある。 」
補足:添付文書上確認すべきこと
重要な基本的注意:
「本剤の使用は鼻閉症状が強い期間のみの最小限の期間にとどめ、鼻閉症状の緩解がみられた場合には、速やかに抗ヒスタミン剤単独療法等への切り替えを考慮すること。[本剤を2週間を超えて投与したときの有効性及び安全性は検討されていない」
「本剤の使用により効果が認められない場合には、漫然と長期にわたり投与しないように注意すること。」
↓
漫然と鼻の症状があるということで長期間出すのは禁物である。
少なくとも薬局では、効果があるのか、このまま長期間出すのか
「疑義照会」が必要だろう。
②食前の理由
食後に服用してしまうと「吸収量の減少」と「効果発現の遅延」が起きる。
特に鼻の症状(鼻閉)に効果があると言われるディレグラ®。
なるべく早く、そして、より効果を求めているはず・・・
効果を最大限出したいはず!
詳細
食後にディレグラ®配合錠を服用することで
Tmaxまで倍の時間がかかり、CmaxとAUCが半分以下になる
かなり効果が変わるので、食前に服用する意味を患者に伝えるべきだろう。
例えば、「起床時」と「寝る前」とかおススメ。
・データとしては、
「日本人健康成人男子にディレグラ配合錠2錠を単回経 口投与したとき、絶食時に対する食後投与時の血漿中 プソイドエフェドリンのCmax及びAUC0-72の幾何平均比の90%両側信頼区間はそれぞれ0.96~1.10及び0.90~1.00 であったのに対し、血漿中フェキソフェナジンではそ れぞれ0.29~0.43及び0.33~0.43であった。」
→理由は分からないが合剤とすることでフェキソフェナジンの方の
濃度が下がってしまう。
「日本人健康成人男子に FEX30/PSE60配合錠2錠(FEX60mg/PSE120mg)を空腹時及び食後に単回投与したとき、血漿中フェキソフェナジン tmax はそれぞれ約1.5時間及び3時間であり、食事によって延長する傾向が見られ、Cmax はそれぞれ350ng/mL 及び117ng/mL であり、食事によって低下する傾向が見られた。また、AUC0-72(平均)はそれぞれ2,080ng/mL 及び 770ng/mL であり、Cmax と同様に食事によって低下する傾向を示した。一方、t1/2(終末相における消失半減期)はそれぞれ約12時間及び16時間と延長傾向にはあったものの、その変 動係数は共に50%程度と大きく、Cmax及び AUC0-72ほどの差は見られなかっ た」
→Tmaxの遅延や全体的な濃度が下がるので説明は必要だろう
参考資料
ディレグラ添付文書・インタビューホーム
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