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保湿剤のエモリエントとモイスチャライザーの違い~おまけ:リバスチグミンと保湿剤~

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保湿剤のエモリエントとモイスチャライザーの違い~おまけ:リバスチグミンと保湿剤~

保湿剤の大きく分けると「エモリエント」と「モイスチャライザー」の2つに分けることが出来る。
プロペト®(白色ワセリン)の保湿効果が弱いことを理解するのに役に立つ。

おまけ:リバスチグミンテープ(リバスタッチ®、イクセロン®)と保湿剤

ヘパリン類似(ヒルドイド®など)の違いについてこちらを参照
https://mibyou-pharmacist.com/2019/07/24/heparinoid-differences/

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①エモリエント

皮膚を覆うことで、体から蒸発する水分を皮膚に留めて、皮膚をしなやかにする。
保湿効果としてワセリンで十分な時もあるが、年齢とともに保湿因子が減少してきたら向かないのでは?

※子供も皮脂量が少ない→保湿剤必要
出生1週間後から3か月のスキンケアをしっかりすることで
おむつかぶれしにくくなる。

ワセリン(プロペト®)、動物油、植物油

②モイスチャライザー

皮膚を覆うこと効果と配合された天然保湿因子などの保湿成分により、高い保湿効果を発揮することが出来る。
→相乗効果があるイメージ

高齢になるとこちらの方がよいと思われる。

尿素系(パスタロン®)、ヘパリン類似物質系(ヒルドイド®)、セラミド、コラーゲンなど

おまけ: リバスチグミンテープ(リバスタッチ®、イクセロン®)と保湿剤

リバスチグミンテープ(リバスタッチ®、イクセロンパッチ®)の皮膚障害は意外と多い。添付文書を見ると・・・

添付文書に記載のある頻度

「国内臨床試験において安全性解析の対象となった1,073例中846例(78.8%)に副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められた。主な副作用は、適用部位紅斑404例(37.7%)、適用部位そう痒感393例(36.6%)、接触性皮膚炎273例(25.4%)、適用部位浮腫119例(11.1%)、嘔吐84例(7.8%)、悪心82例(7.6%)、食欲減退56例(5.2%)及び適用部位皮膚剥脱52例(4.8%)であった。(用法・用量一変承認時)」



皮膚の部分をピックアップすると
「適用部位紅斑404例(37.7%)、適用部位そう痒感393例(36.6%)、接触性皮膚炎273例(25.4%)」



かなり多い!
どう防ぐかが大事だったりする
皮膚がかゆくなると保湿剤を使ったりするのだが・・・

対策

面白い報告があるので載せる。
リバスチグミンテープは、4週間ごとに増量するテープ剤である。
そこで
テープ剤使用開始時より保湿剤を併用した群と
使用開始1週間前から保湿剤を併用した群で比較したところ
それぞれ皮膚症状が39.4%と4.5%という結果となった。

つまり、少し前から保湿剤を使用することで丈夫な皮膚にする可能性がある。
皮膚症状がもともとかなり多いテープ剤なので
こういったちょっとした工夫は手軽でいいかもしれない。

参考資料
イクセロンパッチ添付文書
工藤千秋 他:日本早期認知症学会誌6,98-102,2013