いなかの薬剤師

Home » 産科・婦人科 » 常位胎盤早期剝離とは?~セルフチェックの大切さ~

常位胎盤早期剝離とは?~セルフチェックの大切さ~

calendar

スポンサーリンク

①常位胎盤早期剝離とは?

赤ちゃんがお腹の中にいる間に、胎盤が子宮から剥がれることを言う。
胎盤を介して赤ちゃんは酸素や栄養をもらっているので不足してしまう。
酸素が不足することで脳性麻痺を引き起こす。

常位胎盤早期剝離は、単胎で1000件あたり5.9件、双胎で12.2件ほど起こると報告されている。早産では分娩週数が早いほど、原因として常位胎盤早期剝離の占める割合が高くなる。
双子の方がリスクが多いらしい

②どんな症状があるの?

・性器出血
・腹痛
・お腹の張り
・胎動の減少
・腰痛
・めまい
・便意

※通常見られる症状との判別が困難なこともある。
「急な腹痛」、「持続的な痛み」、「多めの出血」は注意

③危険因子

・妊娠高血圧症候群4
→強い頭痛が続く、目がちかちかする

・常位胎盤早期剝離の既往

・切迫早産(前期破水)
→初期症状が似ている

・腹部の外傷(交通事故など)
→妊娠中に腹部の外傷を受ける

・喫煙
→切迫早産や常位胎盤早期剝離を引き起こしやすい
発育にも影響があるので禁煙すべきである

セルフチェックについて

熊本の福田病院では、10回胎動カウントというものが配られる。
妊娠26週に入ったら出来るだけ毎日測る。
赤ちゃんが1回目に動いた時間をメモしておき、10回動くのにかかった時間を記録するもの。
静かに横になって測る。

注意書きがあり
10回動くのに30分以上かかるようなら再度測り直し。
2回目も30分以上かかるなら受診しないといけない。
はじめから40分以上の場合は、測り直さずに受診する必要がある。

※「もぞ、もぞ、もぞ」と動いたら3回カウントらしい

④治療について

急速遂娩が原則である。
胎児徐脈を伴った臨床的に明らかな常位胎盤早期剝離の単胎妊娠33例の検討では、
分娩までの時間が短いと胎児の後遺症がない生存機会が上昇する可能性があると報告されている。

※とにかく早く気付くことが大切なのでセルフチェックが重要

参考資料
産婦人科診療ガイドライン 産科編 2017
公益社団法人 日本産科婦人科学会

Ananth CV, et al.:placental abruption among singleton and twin births in the United States: risk factor profiles. Am J Epidemiol 2001 ; 153:771-778 PMID:11296149(Ⅱ)

妊産婦死亡症例検討評価委員会(池田智明委員長)・日本産婦人科医会編:母体安全の提言2014.東京:日本産婦人科医会2015(Ⅱ)

Kayani Sl,et al,:Pregnancy outcome in severe placental aburuption.Br J obstet Gynaecol 2003;110:679-683 PMID: 12842059(Ⅲ)

この記事をシェアする

コメント

コメントはありません。

down コメントを残す