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喫煙によるHbA1cへの影響について~副流煙でも上昇するので注意~

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喫煙によるHbA1cへの影響について~副流煙でも上昇するので注意~

私の薬局の患者でいつもHbA1cが高く安定しない人がいる。
本人の喫煙歴はなく、家族が喫煙している。
もしかしたら副流煙が原因かもしれない。
個人的にもHbA1cが9と10を行ったり来たりで
何でかな?と不思議に思っている。
ビクトーザ®も打っているし、内服も何種類も併用しているし・・・

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喫煙とHbA1cへの影響

インスリン抵抗性

糖尿病患者は「喫煙」によりインスリンの感受性が低下しインスリン抵抗性が高まる。

以下のデータが参考となる

「喫煙者では非喫煙者に比べてインスリン感受性の指標となるブドウ糖処理能が45%低下しており,その程度は喫煙本数が増えるほど大きい。
喫煙者と非喫煙者の血糖値は同程度でも,喫煙者では空腹時のインスリンや Cペプチドが高値を示した。」

詳細

脂肪組織から分泌される善玉サイトカインであるアディポネクチンの減少が注目されている。健康成人男性において1日喫煙本数に応じて血清アディポネクチン値が有意に減少することが報告されている

喫煙

脂肪組織において酸化ストレスが増加

アディポサイトカインの産生低下

さらに、
悪玉サイトカインであるPA I-1(プラスミノーゲン活性化抑制因子-1)や
TNF-α(腫瘍壊死因子-α)などの上昇

その結果、インスリン抵抗性を生じる

※喫煙は酸化ストレスを増大させる

以下のような報告もある。
「インスリン治療を行っている糖尿病患者では,喫煙時には非喫煙者よりも必要とするインスリン量が15〜20%程度( ヘビースモーカーでは30%程度)多い。
また,喫煙はインスリンの皮下の吸収を遅らせる」



インスリンも効きにくくなる可能性がある。
吸収も遅れてしまうのであれば即効型などにも影響しそう・・・

網膜症のリスク増加

「網膜症も喫煙により進展することが、ドイツの多施設による1型糖尿病患者の6年間のコホート研究から示されており、10 pack-years(たとえば 1日に1箱を10年吸った場合)のリスクは1.44倍」

参考資料
Mühlhauser I, et al. Cigarette smoking and progression of retinopathy and nephropathy in type 1 diabetes. Diabet Med.1996; 13: 536 -543.

Targher G, et al. Cigarette smoking and insulin resistance in patients with noninsulindependent diabetes mellitus. J Clin Endocrinol Metab. 1997; 82: 3619 -3624.

Takefuji S, e t a l . Smoking status and adiponectin in healthy Japanese men and women. Prev Med. 2007; 45 : 471- 475.

Klemp P, et al. Smoking reduces insulin absorption from subcutaneous tissue. BMJ. 1982; 284 : 237.

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