日光角化症の方をメインで話を進める。
イミキモド(ベセルナ®クリーム)の特徴と副作用についてはこちら
①作用(インタビューフォームを元に作成)
日光角化症の人
↓
長期的な UV 曝露により皮膚角化細胞の DNA 損傷が増加と
損傷細胞に対する免疫応答が低下している
↓
日光角化症に対するイミキモドの作用機序は明らかになっていない
↓
自然免疫系及び細胞性免疫応答の賦活化
アポトーシス促進により日光角化症病変の消退に寄与することが
示唆されている
保存上の注意
凍結を避けて25℃以下で保存する(冷蔵庫が無難?)
※日本だと、冬以外は超える可能性があるので注意が必要である
②寝る前使用の理由
用法用量の確認(日光角化症)
尖圭コンジローマでも「就寝前」使用である。
「治療部位に適量を1日1回、週3回、就寝前に塗布する。塗布後はそのままの状態を保ち、起床後に塗布した薬剤を石鹸を用い、水又は温水で洗い流す。4週間塗布後、4週間休薬し、病変が消失した場合は終了とし、効果不十分の場合はさらに4週間塗布する」
※8時間の理由
「国内及び顔面又は禿頭部を対象とした海外の臨床試験において、有効性及び安全性の評価は、すべて約8時間の塗布時間で実施されていたことから、約8時間を目安とした。」
→試験されていないため8時間が無難という感じ
寝る前使用の理由
簡単に言うと、日光が当たると光線過敏症が起こる可能性があるので夜間に使用する。そして、
「手指に付いたものは落とす」
「起きてから(8時間後)洗い流す必要がある」
※添付文書やインタビューフォームにも具体的に記載されている
「本剤塗布(付着)部位が光線に曝露されると光線過敏性反応が生じることがある。本剤の使用後に、手指に残った薬剤又は誤って治療部位以外に付着した薬剤は石鹸を用い、水又は温水で洗い流すこと。」
→使用後は夜間であるが、手指に洗い流すようにすること
日焼けは特に注意
日焼けした場合は使用できない!
職業がら日に当たることが多い人は、注意である。
薬剤師の方には、患者情報に職業を記載しておく意義をもう一度考えて欲しい。
※添付文書もチェック
「本剤による治療期間中は、休薬期間及び経過観察期間を含め、日焼けに対する感受性が増加している可能性があるため、塗布部位の光線への曝露を避けること。」
「日焼けした場合には、日焼けに伴う炎症等が消失するまで本剤を使用しないこと。」
「 日光角化症は再発あるいは真皮内浸潤性の有棘細胞癌へ進展する可能性がある疾患であるため、本剤による治療終了後も、医師の診察を受けること。」
使用方法の他の注意
添付文書上の用法を見ると、塗布と書いてあるが、「すり込む」指示が記載されている。日本語のツッコミは置いておいて、必ず服薬指導で伝えないといけない。
5㎝×5㎝を目安に使用すること。
「本剤は、治療部位(25cm2までを目安)に最大1包塗り、クリームが見えなくなるまですり込むこと。」
参考資料
ベセルナクリーム、添付文書、インタビューフォーム