レボフロキサシン細粒の簡易懸濁法 や粉砕の話を載せる。
レボフロキサシン細粒は溶けにくいため胃瘻などのチューブを詰まらせてしまうことがある。メーカーによっても違うので注意する必要がある。
胃瘻の人では、簡易懸濁がいいと思われるし、
少し嚥下が悪い人は、トロミを付けるだけで服用できるかもしれない。
目の前の患者が、どういう状態か家族や介護者などのコメディカルと連携して情報を得ることが大切である。
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レボフロキサシン細粒の簡易懸濁法 や粉砕の話
クラビッド®錠とレボフロキサシン「DSEP」は基本的に同じである。
レボフロキサシ「DSPE」→オーソライズドジェネリック(AG)
メーカーが違うため、私見なども含めて項目は分けている。
クラビッド®細粒
クラビッド®細粒は、溶けにくいのでクラビッド錠に変更する。
簡易懸濁法する場合は、粉砕すると良い。
クラビッド錠は、簡易懸濁により 8Frを通過させることが出来ることが分かっている。ただし、マクロゴール6000含有するため、55℃より低い温度で懸濁した方が良い。
※マクロゴール6000は、凝固点が60℃前後のため、懸濁の温度が高いと凝固されやすいので注意が必要。
レボフロキサシン細粒「DSEP」
溶けないため、チューブを詰まらせる可能性がある。
実際、在宅医療の現場でも色々試したが、55℃より高めでも溶けることはなく
胃瘻チューブから入れることが出来なかった。
レボフロキサシ細粒「DSEP」の懸濁の様子は下記の動画から見てもらえると分かりやすい。
代替案:レボフロキサシン錠への変更
例えば、レボフロキサシン錠「DSEP」に変更して粉砕するという方法がある。
また、レボフロキサシン錠「DSEP」をそのまま簡易懸濁すると溶けにくいので、最低でもフィルムコーティングを破壊する程度は崩した方が良い。
※クラビッド錠と同じくマクロゴール6000を含有するため温度には注意する
レボフロキサシン細粒「アメル」
水温55℃で5分では、懸濁性は悪いが、10分間で崩壊・懸濁し8Frのチューブを通過可能である。
※メーカーの資料があるため、どうしても粉砕したくない場合は検討してもいいかもしれない
レボフロキサシOD錠「トーワ」
口腔内崩壊錠であるODは、「トーワ」だけである。
簡易懸濁法を行うことが出来る。
55℃の水や室温水どちらでも溶かすことが出来る。5分程度で崩壊
8Fr通過可能。
残存する場合は、洗いこむことで解決できる。
また、粉砕も可能である。
※補足(塩類と注意する)
クラビッド錠(レボフロキサシ)と塩類は一緒に混ぜない。
レボフロキサシは、NaCL濃度が高いほど溶けにくいので
塩類濃度が高まるような薬剤とは溶解しないこと
参考資料
クラビット®添付文書、インタビューフォーム
レボフロキサシン錠「DSEP」添付文書、インタビューフォーム
レボフロキサシン細粒「DSEP」添付文書、インタビューフォーム
レボフロキサシン細粒 10%「アメル」の簡易懸濁法に関する資料
共和薬品工業
レボフロキサシンOD錠「トーワ」添付文書、インタビューフォーム