ゼビアックス (オゼノキサシン)の特徴について簡単に整理する。
ゼビアックス油性クリームが2021年6月18日に販売開始となっている。
ゼビアックス (オゼノキサシン)の特徴
剤形としては、ローションと油性クリームが販売されている。(2021年現在)
効能・効果
〈適応菌種〉
「オゼノキサシンに感性のブドウ球菌属、アクネ菌」
〈適応症〉
「表在性皮膚感染症、ざ瘡(化膿性炎症を伴うもの)」
※伝染性膿痂疹(とびひ)などに使われるケースもあるため在宅医療でも今後出会うだろうか。
※化膿性炎症の伴うざ瘡に使うことに注意する。尋常性ざ瘡に効果的
用法・用量
「本剤の適量を1日1回、患部に塗布する。なお、ざ瘡に対しては洗顔後、患部に塗布する。」
※1日1回の塗布で良い。
※ 表在性皮膚感染症の場合
1週間使用して効果がなければ中止する必要がある
※ざ瘡の場合
4週間使用して効果がなければ中止する必要がある。
また、炎症がなくなったら使用をやめること。
薬理作用・作用機序
細菌のDNA複製に関与するDNAジャイレース及びトポイソメラーゼⅣに作用を阻害
↓
DNAの複製を阻害
↓
抗菌作用を示す
その他の特徴
・ローション剤は、垂れにくいように工夫されており粘性のある製剤である。
・油性クリーム(w/o)が向いているケースとして、伝染性膿痂疹(とびひ)がある。
ローション剤より被覆性に優れている油性クリームを使うことで皮膚の保護作用が期待できる。
配合変化の注意
ゼビアックスは、pHの変化に注意する必要がある。中性の方に傾くと黄色っぽくなってしまう!
外用尋常性ざ瘡治療薬との配合変化
ベピオゲル、ディフェリンゲルあるいはエピデュオゲル と混合すると変色してしまうので避ける必要がある。
・ゼビアックスローションとベピオゲル、ディフェリンゲルあるいはエピデュオゲルを混合した場合
→黄色っぽく変色する。
・ゼビアックス油性クリームと ベピオゲル、ディフェリンゲルあるいはエピデュオゲルを混合した場合
→赤っぽい黄色に変色する
【原因】
ゼビアックスは、pHが塩基性から中性に変化することによって製剤が黄色く変色する特徴がある。
※日焼け止めや化粧水などで変色してしまった場合は、重ね塗りは避ける必要がある。
日焼け止めや化粧水は膨大な種類があるので、前もって変色するか判断するのは難しいので
やってみて確認するしかない。
【対策】
夜にベピオゲル、ディフェリンゲル、エピデュオゲルなどを使用し、朝にゼビアックスを塗るなど工夫すると良い。
必ず塗る際は前回塗った成分は、洗顔で洗い流すことが大切である。
参考資料
ゼビアックス、添付文書、インタビューフォーム
メーカー問い合わせ