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眼科・点眼薬

緑内障の分類 (隅角所見)と外科的処置の意義

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緑内障の分類 (隅角所見)と外科的処置の意義について触れる。
薬剤によっては緑内障の注意がなされているものも多い。白内障の手術をしていたら問題とならないこともあるので知っておくとよい。

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①緑内障の分類 (隅角所見)

開放隅角緑内障

隅角の閉塞がなく、房水は線維柱帯に到達するが、この部位に病変(目詰まり)があると、房水流出障害を生じる。
結果として眼圧が上昇してしまう

閉塞隅角緑内障

隅角が虹彩根部によって閉塞され、房水流出障害を生じる。
虹彩と水晶体の間がせまくなっていて、房水が滞る。
結果として眼圧が上昇してしまう

②外科的処置の意義

緑内障(現在:閉塞隅角緑内障)に対して禁忌の薬は多い。
薬局の業務をしてて嫌になるくらいだ。
特に「閉塞隅角緑内障」はやっかい・・・
薬局じゃ分からないとか
患者本人・家族に尋ねても・・・どの緑内障か分からないことが多い。

しかし、薬剤師として是非確認したいことがある。
きっと業務上の助けになるはずである。

「外科的処置」をしているかどうか確認してみてはどうだろう

「外科的処置」をしていれば開放隅角緑内障と同じように薬剤投与が可能になる。(急性緑内障のリスクが下がる)

「外科的処置」ってどんなのがあるの?

外科的処置の例

・レーザー虹彩切開術(虹彩に穴を開けることで房水の流れをよくする手術)

・周辺虹彩切除術

・白内障の手術
→白内障の手術によって隅角が解放される
→白内障の手術歴の確認は、個人的に非常に重要だと思っている。

高齢者だと白内障の手術をしている可能性は割と高いので
業務の助けになるのではないだろうか。

※白内障の手術は、水晶体を人工的な眼内レンズに入れ替える手術である。
眼内レンズの方が水晶体より小さいので隅角が広がる。
場合によっては、急性緑内障の発作を予防するために、あえて白内障の手術を行うケースもある。

補足:抗コリン作用と緑内障

閉塞隅角緑内障では、抗コリン作用によって瞳孔が散瞳してしまう

虹彩根部が隅角を閉塞するため眼内圧が急速に上昇する

緑内障発作が誘発されることがある。
(急性緑内障発作)

※急性緑内障発作:
日本眼科学会によると
「閉塞隅角緑内障において、隅角が、あるときに短時間で広範囲にわたって完全に閉塞し、急激に眼圧が上昇した場合」

閉塞隅角緑内障で問題なるケース

「閉塞隅角緑内障」か「原発閉塞隅角症」の人の中で

・白内障手術を受けていない人
・レーザー虹彩切開術などの治療も受けていない人
・すごく重症な人

※原発閉塞隅角症:
緑内障性視神経障害を起こしていない原発閉塞隅角緑内障の前駆状態

※開放隅角緑内障でも毛様筋の弛緩によって眼圧が上昇し、
緑内障を悪化させるおそれを示唆する報告があるので注意すること

参考資料

参天製薬勉強会

抗コリン作用を有する薬剤における禁忌「緑内障」等に係る「使用上の注意」の改訂について
令和元年度第3回安全対策調査会資料2