不感蒸泄 について簡単にまとめる。また、高齢者や小児が脱水を起こしやすい理由も載せる
おまけ:「熱けいれん」と「熱失神」の違いについて
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①不感蒸泄 とは?
「特別な活動をせずに、皮膚からの蒸発や呼吸で水分が失われること」
※汗は含まない
1日体重1kgあたり約20mlと言われている。
体重が40kgであれば20×40=800ml程度、無意識のうちに失われる。
その他、トイレなどを合わせると1日2000ml以上失われる。
※尿や便の排泄により約1300ml排泄される。
②なぜ高齢者は脱水症になりやすいのか?
高齢者は、「筋肉量」が減少する。
体内の中で水分を最も保持する臓器は「筋肉」であるため
「筋肉量」が低下することで水分保持の量も減る。
また、高齢者は口渇を感じにくい。かつ、
トイレの回数が増えるという理由で水分を摂らない
↓
脱水症が分かりづらい!!
※他にも、ゴルフをする人、農家の人など大量に発汗した場合は脱水になりやすい
補足:子供では?
不感蒸泄が多く、体内の水分量のコントロールする腎臓が未熟である。
また、感染症、嘔吐、下痢を起こしやすい。
↓
脱水症を起こしやすい
③水分摂取量のポイント
食事から約1000ml摂る。
その他で1000ml取ることが目安になる。
ただ、個人個人で量は違う。絶対2Lではないので注意すること
※心臓の病気の方などは水分制限されていることもあるので注意
例えば、高齢者で「食べられない」「飲めない」時が1日以上続いたら
「脱水症」になると言われている。
対処法として、経口補水液も有効である。
ナトリウム濃度が50mEq/L程度のものが推奨されている。
OS-1もその1つである。
おまけ:「熱けいれん」と「熱失神」の違い
熱けいれん
小さい子どもが自宅で熱を出し、ひきつけを起こすことを「熱性けいれん」という。
また、熱中症でも「熱けいれん」という診断名がある。
これはてんかん等の全身のけいれん発作ではなく、
「暑さ」・「疲労」・「脱水」が重なって 筋肉の一部(ふくらはぎ等)が
「こむら返り」を起こすことを指す。
※個人的な意見
農家の人で「夜中必ず足がつる」と言って
芍薬甘草湯を処方してもらっている場合、
だいたい昼間の水分摂取が足りていない。
本人が、「飲んでいる」と言っても、聞いてみたら全然足りていない。
水分やミネラルを摂るだけで薬を減らせるとしたら・・・
とても良いと思うのだが・・・どうだろうか
ただし、実行してもらうことは至難の業である。
熱失神
「失神」とは、突然・・・意識を失って倒れることを指す。
「熱失神」は、暑さのせいで一瞬の「立ちくらみ」が起きることをいう。
上記の症状が出たら
すぐに涼しい場所で休み、冷たい飲み物(水)やスポーツドリンクを摂ることが大切