メロリンガーゼ・melolinガーゼについて簡単にまとめる。
どんな効果や使用方法なのかなど触れたいと思う。
現場でのイメージは「傷口にくっつきにくい。くっつかないガーゼ」
【補足】
ドレッシング材とは?
不織布とは?
ドレッシング材の交換時期
①メロリンガーゼの特徴
コットン/ポリエステル繊維を多孔性ポリエステルフィ ルムと
ポリエステル不織布ではさみこんだ三層構造をもつ非固着性吸収性ドレッシング材である。
傷を被覆することにより、滲出液等を吸収し、傷を保護する。
傷の方は、多孔性ポリエステルフィルム層で、滲出液を素早く吸収する。
非固着性なのでくっつきにくいタイプ。
吸収された水分は漏れにくく、外側は撥水性となっている。
※非固着性のため、交換時の痛みを軽減することができる。
→ガーゼは強すぎるので痛みが出たり、できかけの皮膚を一緒に
剥がしてしまう危険性がある。この「くっつきにくい」性質が大切である
※吸収性は自重の10倍程度
※軟膏を塗布しやすい
ドレッシング材とは?定義
褥瘡ガイドライン2017によると
「創における湿潤環境形成を目的とした近代的な創傷被覆材をいい,従来の滅菌ガーゼは除く」
「湿潤環境を維持して創傷治癒に最適な環境を提供する医療材料であり,創傷の状態や滲出液の量によって使い分ける必要がある」
※注意点
感染がある褥瘡には使わないこと
湿潤していると細菌にとって好環境となってしまうため不向きである。
不織布とは?
JIS‒L0222を引用すると
「繊維シート、ウェブまたはパットで繊維が一方向またはランダムに配向しており、交絡、融着、接着によって繊維間が結合されたもの。ただし、紙、織物、編み物、タフト及び縮絨フェルトを除く」
→織ったり、編んだりせず、何らかの方法で繊維を結合させている。
結合のさせ方や何を用いるかで様々な特徴をもつ
ドラッグストアや薬局で売っているマスクを見ても「不織布」なんて言葉が書かれている
②使い方(添付文書参照)
「貼付の際は、必ず光沢のあるテープ面を創傷・適用部にあててください。
間違って外表面をあてると、はっ水処理をしてあるため滲出液を吸収せず、
浸軟、感染等の原因となること があります。
交換時、本品が創傷面に固着しているときは、蒸留水または
生理食塩液で固着した部分を湿らせ柔らかくしてから剥がし てください。
固着したまま無理に剥がすと新生組織等を損傷することがあります。」
※押さえるポイントは
光沢面に軟膏を塗って傷に当てる
無理に剥がさず、固着してたら湿らせてから剥がす。
補足:ドレッシング材の交換時期
衛生上最長で1週間
滲出液をドレッシング材が3分の2ほど吸収したら交換する目安である。
参考資料
日本工業規格
稀少難治性皮膚疾患に関する診療の手引き 日本褥瘡学会
褥瘡ガイドライン2017
メロリン®ガーゼ 添付文書
|