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ソルビトールは血糖に影響するのか?~下痢についてもざっくりと~

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ソルビトールは血糖に影響するのか?~下痢についてもざっくりと~

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①ソルビトールとは?

ソルビトールは、バラ科のナナカマド属の植物であるオウシュウナナカマドの果実に含まれている。この植物の学名Sorbus aucuparia L.が語源となっている。

D-ソルビトールは、フルクトース(果糖)の糖アルコールで、
フルクトースに変換されてから代謝される。小腸での吸収は極めて悪い。

糖アルコールとは?

糖アルコールは、糖質の一種であり、甘いのが特徴。
また、食品加工面で優れた物理的・化学的特性がある。
お菓子にも使われていたり、
他にも、化粧品、医薬品、病者用食品などにも入っている。
原材料名を見ると本当によく使われている。
上記のように吸収が悪いため、低カロリーという面もある。

その他には、
・酸、アルカリに強い→安定性が高い
・微生物の栄養になりにくい
→菌の繁殖を抑え、品質を保持する。また、虫歯になりにくい
・水分を保持し、保存期間を長くする

医薬品の利用例

・D-ソルビトール経口液75%「トーワ」

効能・効果

「消化管のX線造影の迅速化、消化管のX線造影時の便秘の防止、経口的栄養補給」

用法・用量

消化管のX線造影の迅速化及び消化管のX線造影時の便秘の防止に使用する場合
「X線造影剤に添加して経口投与する。
添加量はX線造影剤中の硫酸バリウム100gに対して
D-ソルビトールとして10~20g(13~27mL)とする。」

経口的栄養補給に使用する場合
「必要量を経口投与する。」

・D‐ソルビトール内用液65%「マルイシ」

効能・効果

「消化管のX線造影の迅速化、消化管のX線造影時の便秘の防止、経口的栄養補給」

用法・用量 

消化管のX線造影の迅速化、消化管のX線造影時の便秘の防止の場合
「X線造影剤に添加して経口投与する。添加量はX線造影剤中の硫酸バリウム
100gに対して本品12~24mL(D­‐ソルビトールとして1日10g~20g)とする。」

経口的栄養補給に使用する場合
「必要量を経口投与する。」

また、カリメート®などによる便秘にも用いるので下記を参照のこと
カリメート®による便秘について

②ソルビトールと血糖 

ソルビトールは人の消化酵素で消化されにくく、吸収が悪い。
また、生体内で使われる際、インスリン非依存的で血糖には影響しないと
言われている。
糖尿病の患者や他の職種の人に聞かれることがあるので知っておくと良い。

補足:サッカリンも代謝されずに尿に排出されるため、血糖値は上昇しない。

③ソルビトールと下痢

糖アルコールは、難消化性の糖質である。
消化吸収されにくいため、一度に大量に摂ると
大腸に糖アルコールが溜まり浸透圧が上がる。
便中に水分を保持するため下痢が起こってしまう。

人工甘味料の
ヘキシトール、マンニトールなどの糖類も引き起こす。

詳しくは下記も参照のこと
浸透圧と下痢について

参考資料
日本内科学会雑誌第102巻第1号p77~82,2013
D-ソルビトール経口液75%「トーワ」添付文書
D‐ソルビトール内用液65%「マルイシ」添付文書