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嚥下困難者への対応~症状を含めた口腔期障害と咽頭期障害の違い~

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嚥下困難者への対応~症状を含めた口腔期障害と咽頭期障害の違い~

最近、施設に入所されている方への薬の対応として
簡易懸濁法や粉砕で対応することが多くなった・・・
その際、嚥下困難であるという話が度々あるが、
どの段階が困難であるか把握すると、よりよい対応となるのでは
ないだろうか
必ずしもトロミが正解ではない

今回の補足:嚥下反射を改善するための薬剤

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①嚥下障害の症状

まずはどんな症状があるか整理

嚥下って?:
口の中に食べ物を入れ、咀嚼し(かみ砕いて)、飲み込んで、
食道を通って胃の中に送り込むこと

嚥下の時は?

飲み込んでいる最中の症状としては以下のようなものがある。

・嚥下がしにくい(困難)
・むせる
・鼻の方への逆流
・飲み込むときに痛みがある

嚥下の後は?

飲み込んだ後は、以下のようなものがある。

・食べ物が残っている感じがする(残留感)
・痰が多くなる

その他

・食べる量が減る
・体重が減る
・食べる時間が長くなる

②口腔期障害と咽頭期障害の違い

障害を受けている場所によって対応が違う
薬剤師としても把握しておくと色々考えることが出来るので
ざっくり整理する。

口腔期障害

口腔期とは?:食べ物を口腔から咽頭へ送り込む時期
「口」から「のど」へのイメージ。舌の奥への移動である。

ここに障害があったとすると・・・

嚥下の反射は問題ない

何があるのかというと

舌の動きが悪い

口腔内から咽頭へ食べ物が送り込めない

粘性があるものは苦手
飲み込みにくい!

トロミを付けると飲み込みにくくなる・・・

施設などでむやみに「トロミ」をつけるのはよくない

※そのままがよい場合があるので知っておく!
嚥下の障害があるからトロミを付けるのは正解ではない可能性があるので注意しておく。

咽頭期障害

咽頭期:食べ物を咽頭から食道へ送り込む時期

上記の口腔期障害を踏まえると・・・

舌運動は問題ない

嚥下反射に問題がある

誤嚥しやすい

「誤嚥防止のため」に「粘性」をつけるとよい

この部分の障害なら「トロミ」をつけると良い

※嚥下困難がどういう状態か言語聴覚士(ST)さん等とも話して
情報交換し、どういう形で薬を与えるべきか考えるべきではないだろうか
今後、施設との対応や在宅医療も増えてくるので色々な職種との連携は大切である。

補足:嚥下反射を改善するための薬剤

エビデンスは少ないが、臨床上使用されているものを紹介

・ACE阻害薬
・シロスタゾール
・ニセルゴリン
・半夏厚朴湯

期待される作用

末梢でのサブスタンスPを増加させることでの
嚥下の運動性を向上させる目的で使用される。
一番エビデンスがあるのは、ACE阻害薬と思われる

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