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サリベートエアゾール について~使い方や注意点など~

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サリベートエアゾール について~使い方や注意点など~
人工唾液というなかなか衝撃的な位置づけの薬剤である。
もし何かが原因で唾液の分泌が減ってしまったら普段の生活にも影響が起きてしまう。適応症は限られてしまうが、使い方も含め知っておくと便利だと思う。
基本的には、添付文書とインタビューフォームから引用しているが、ポイントなどを織り込みながら紹介する。

①適応症

「下記疾患に対する諸症状の寛解
1.シェーグレン症候群による口腔乾燥症
2.頭頸部の放射線照射による唾液腺障害に基づく口腔乾燥症」

一応、上の2つしか保険適応はない。
ただの口腔乾燥では保険で切られる可能性があることを知っておくこと。

構成成分

「1缶50g中に下記の成分・含量を含有する。
塩化ナトリウム 42.2mg
塩化カリウム 60.0mg
塩化カルシウム水和物 7.3mg
塩化マグネシウム 2.6mg
リン酸二カリウム 17.1mg」

「無機電解質成分及び物理的性質がヒトの唾液のそれらとほぼ同一になるよう配合されている」とのこと。

意外と単純な構成。たんぱく質などの酵素などは配合されていない。

②用法用量

「通常1回に1~2秒間口腔内に1日4~5回噴霧する。
なお、症状により適宜増減する。」

※1回噴霧量は1ml(1g)程度
→1缶に50g入っているので50回分の噴霧量が入っている。
1日5回使うと10日分となる。

1回の噴霧量は少ないように感じるが、増粘剤のおかげで長時間口腔内にと滞留して効果を発揮する。

③使い方(使用方法)の注意点

使用法は下記のように書かれている。

「① 缶をよく振ってから、使用すること。
② 缶を垂直に立てて、噴霧すること。
③ 使用後は噴射口付近をよく拭きとり、清浄に保存すること。
④ 1回1秒間の噴霧を30回以上行うと、1回当たりの噴霧液量が少なくなるので、
噴霧時間を適宜延長すること。」

※エアゾール剤なので「よく振って」から使うように指導

※以外と②は難しい。
缶を横にしたり、上に向けてしまったり、斜めにしたりNG
見上げて使ったり、下を向いて使うのもNG。
「必ず垂直に立てて使用する」ように指導する必要がある。
間違って使うと、噴霧不良を起こすことがあるんだとか・・・

④に関しては、出にくくなったら長く噴霧するだけ。

④取り扱い上の注意

「(1)温度が40℃以上となる所に缶を置かないこと。
(2)缶を火の中に入れないこと。
(3)使い切って(ガスを出しきった状態で)捨てること。」

※軽くて携帯に便利なのだが、夏場など車の中では温度に注意する。

※味が気になるときは、冷やして使うと大丈夫な人もいるので試す価値はあるかもしれない

参考資料
サリベート®添付文書、インタビューフォーム