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赤血球と赤血球恒数(MCV、MCH、MCHC)について

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赤血球と赤血球恒数(MCV、MCH、MCHC)について

赤血球恒数(MCV、MCH、MCHC)は、赤血球数、ヘモグロビン、ヘマトクリットから求めることが出来る。
MCV や MCHC が低下している場合を小球性低色素性貧血といい、
貧血の大部分を占める。

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①赤血球

血液中の血球成分の1つで酸素の運搬に関わっている。
赤血球数が減ると貧血や内臓のどこかの出血が疑われたりする。
赤血球数が多いと多血症だったりする。

基準値

あくまでも施設によって設けている基準が違う。
女性の方が低く設定されている

・男性:400~539 (×10⁴/㎜³)
・女性:360~489 (×10⁴/㎜³)

②平均赤血球容積(MCV)

MCV:mean corpuscular volume(平均赤血球容積)
赤血球1個あたりの平均的な大きさを表している。
例えば、赤血球数が正常なのにMCVが低い場合、つまり赤血球1個あたりの大きさが小さいので「貧血」と診断されることがある。
MCVの数値によって「〇球性」という表現する。

計算式

MCV(fL)=Ht値(%)/赤血球数(×106/μL)×10

※ヘマトクリット値(Ht)→全血液中に占める赤血球の割合(%)
→これを赤血球数で割るため、赤血球1個の容積となる。

基準値

男性:82.7~101.6(fL)
女性:79~100(fL)
※fL→femto liter

・80以下の場合:小球性(microcytic)
・基準値の場合:正常球性
・101以上の場合:大球性(macrocytic)

MCVと貧血

MCVと貧血のざっくりした関係

・低値:小球性貧血
「鉄欠乏性貧血」、「慢性出血による貧血」、「慢性炎症による貧血」

※このMCV低値の「鉄欠乏性貧血」をまず覚えると良いかもしれない。
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※婦人科系の出血でもMCVが低くなる。
※症状としては、「息切れ」「めまい」などが特徴的である。

・正常値:正球性貧血
「再生不良性貧血」、「溶血性貧血」、「急性失血」、「続発性貧血」

・高値:大球性貧血
「ビタミンB12不足」、「葉酸不足」、「ときに溶血性貧血」、
「再生不良性貧血」、「慢性肝障害」

※血中の鉄分は十分にあって、葉酸やビタミンB12などの赤血球を作るうえで必要な成分が不足している可能性が考えられる。

②平均赤血球色素量(MCH)

MCH:mean corpuscular hemoglobin(平均赤血球色素量)

血中に含まれる赤血球1個あたりの平均ヘモグロビンの量を表す。

計算式

MCH(pg)=Hb(g/dL)/赤血球数(×106/μL)×10

※ヘモグロビン(Hb)は血中に含まれる血色素である。
赤血球内に含まれているため、これを赤血球数で割ると
赤血球1個の色素量が算出できる。

基準値

・男性:28.0~34.6(×10^4/uL)
・女性:26.3~34.3(×10^4/uL)

MCHと貧血

MCHと貧血のざっくりした関係

・低値:小球性低色素性貧血

「鉄欠乏性貧血」「慢性炎症に伴う貧血」など

※鉄不足などが考えられ、MCV、MCHCと比較して判断される

・高値:大球性貧血

「葉酸欠乏性貧血」、「ビタミンB12欠乏性貧血」など

③平均赤血球色素濃度(MCHC) 

MCHC:mean corpuscular hemoglobin concentration
(平均赤血球色素濃度)

血中に含まれる赤血球1個あたりのヘモグロビン濃度を表す

計算式

MCHC(%)=Hb(g/dL)/Ht値(%)×100

※ヘモグロビン(Hb:赤血球中の色素量)をHt値(赤血球の割合)で割るので
赤血球の色素濃度になる

基準値

30.2~35.1(%)

MCHCと貧血

MCHCと貧血のざっくりした関係

・低値

「鉄欠乏性貧血」など

※血液内の赤血球の酸素運搬を担う正常なヘモグロビンの量が減少していることが考えられる。

・高値

ケースとしては、少ない。
脱水症のときなどは高くなったりする
元々、赤血球ないのヘモグロビン濃度は飽和しているため高くなることが少ない。

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