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カデックス軟膏の特徴について~ガイドライン上の位置づけも~

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一般的には、黒色期から黄色期の潰瘍に用いる軟膏である。

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①カデックス軟膏の特徴

効能・効果

「褥瘡、皮膚潰瘍(熱傷潰瘍、下腿潰瘍)」

※効果がない場合は、長く使えないので注意
重要な基本的注意にも記載がある
「本剤による治療は保存的治療であることに留意し、約2ヶ月間投与しても症状の改善が認められない場合には、外科的療法等を考慮すること」

用法・用量

「潰瘍面を清拭後、通常1日1回、患部に約3mmの厚さに塗布する
(直径4cmあたり3gを目安に塗布する)。
滲出液の量が多い場合は、1日2回塗布する。」

※量が具体的に書かれているので注意。少なすぎてはダメ

薬理作用・作用機序

・ヨウ素による殺菌作用
・ポリマービーズであるカデキソマー150による吸水効果
この2つがメインの作用である。

カデキソマーが滲出液を吸収することで壊死組織の除去作用がある

壊死を伴う深い褥瘡の初期は感染を伴うことがあるのでカデックス®軟膏やユーパスタコーワ®軟膏が使われる。

褥瘡の感染症に用いる外用剤のイメージは、ざっくりしたイメージは、
浸出液が多い場合→カデックス®軟膏、ユーパスタ®軟膏
浸出液が少ない場合→ゲーベン®クリーム

※基剤は、水溶性のマグロゴールであるため、基剤の吸水性もある
※ヨウ素を含むので感染のコントロールに使われる
※感染を伴った炎症期にも使うことが出来る
※吸水性が高いため皮膚の乾燥には注意する必要がある
※カデソマーは、デキストリンポリマーのこと

その他の特徴

・水溶性基剤なので水で洗い流すことが出来る
・ポリマービーズの粒子が残ると感染源になる可能性があるので注意する必要がある
・分包品が発売されている。

注意点

・吸水性の高いビーズのため、毎日ビーズを洗い流して、次の分を塗る必要がある。したがって、深いポケットの褥瘡には向かない。
・ヨウ素過敏症の人には使用できない(ヨードアレルギー)
・長期使用時には、甲状腺機能の変化に注意

②ガイドライン上の位置づけ

褥瘡管理・予防ガイドライン2015

・滲出液が多い→B
・感染、炎症→B

・臨界的定着→C1
・壊死組織→C1

※B:根拠があり、行うように勧められる
※C1:根拠は限られるが、行ってもよい

褥瘡診療ガイドライン2017

・深い褥瘡の壊死組織の除去→1A
・深い褥瘡の感染→1A
・深い褥瘡(黒色期~黄色期)で滲出液が多い場合→1A

※1:推奨する
※エビデンスレベルの強さは、A>B(AからDまであり、Aが最も強い)

参考資料
カデックス®軟膏、添付文書
日本褥瘡学会編:褥瘡管理・予防ガイドライン,第4版、褥瘡会誌,17:487-557、2015.
日本皮膚科学会:褥瘡診療ガイドライン.日皮会誌,127:1933-1988,2017