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その他

セレスタミン配合錠 とステロイドについて~ステロイドの量は意外と多い~

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セレスタミン配合錠 にステロイドが配合されていることは有名である。
ただ、どれくらいか?と言われたら答えられるようにしておくと良いと思う。
意外と忘れやすいので簡単にまとめる。

セレスタミン配合錠

効能・効果

「蕁麻疹(慢性例を除く)、湿疹・皮膚炎群の急性期及び急性増悪期、薬疹、アレルギー性鼻炎」

※ステロイドなので蕁麻疹の慢性期を除くと書かれている。
※免疫系の病気には使わないことに注目する。ちなみに私の住む県では、「特定薬剤管理指導加算」俗にいうハイリスク薬の加算対象ではない。理由は、効能・効果のところにアレルギー疾患しかないからである。個別指導の際にポイントとなる項目なので新人の方などは確認しておくとよい。

※最高血中濃度到達時間
ベタメタゾン:約2時間
クロルフェニラミン:2~6時間
であるため、効果の発現自体は速い

用法・用量

「通常、成人には1回1~2錠を1日1~4回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、本剤を漫然と使用するべきではない。」

※用法・用量のところにも「漫然と使用すべきではない」と記載されている
※シロップ剤は、成人も使えるが小児の適応がある。
「小児には1回5mLを1日1~4回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する」

注意点

・眠気を多いので、自転車や自動車の運転等危険を伴う機械の操作はしないように指導する
・水痘又は麻疹の既往や予防接種の有無を確認すること。
・連用後、減量する場合は、徐々に減量すること
・抗アレルギー作用のあるクロルフェニラミンを含むことから抗コリン作用にも注意が必要

抗コリン作用については下記の記事参照
ムスカリン受容体の種類と抗コリン薬の基礎知識

セレスタミン配合錠とステロイド

主成分として、「ベタメタゾン」と「d -クロルフェニラミン」を含む。
ステロイドの内服薬という意識は忘れてはならないと思う。

添付文書には下記の記載がある。
「本剤は副腎皮質ホルモンをプレドニゾロン換算で、錠剤として1錠中2.5mg、シロップ剤として1mL中0.5mg相当量を含有するので、症状改善後は漫然として使用することのないよう注意する」

1錠にプレドニゾロン換算で2.5mg入っているという事は、1日2回、1錠ずつ服用した場合は、1日5mgということになる。なかなかの量ではないだろうか。
普段、ステロイドの内服を服用している患者は注意が必要だと思われる。
ハイリスク薬に該当しないが、副作用のフォローを含めてしっかり服薬指導すべきところだろう。
インタビューフォームには、ステロイドの量節減が目的とあるが、セレスタミン配合錠単品使用でない場合は、特に注意すべきである。

参考資料
セレスタミン配合錠、添付文書、インタビューフォーム