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皮膚科

オルセノン軟膏 の特徴について~ガイドライン上の位置づけも~

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オルセノン軟膏 の特徴について触れる。一般名は、トレチノイントコフェリル軟膏である。
ポイントは、「肉芽形成」を目的に使い、浸出液が少ない場合が守備範囲であるということ。また、感染には強くないので注意する。ガイドラインにも非感染創などの注釈が入っていたりする。

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①オルセノン軟膏 の特徴

効能・効果

「褥瘡、皮膚潰瘍(熱傷潰瘍、糖尿病性潰瘍、下腿潰瘍)」

※熱傷後の二次損傷により生じた熱傷潰瘍であるので、新鮮熱傷に対しては他の適切な療法を考慮すること

用法・用量

「症状及び病巣の大きさに応じて適量を使用する。潰瘍面を清拭後、1日1~2回ガーゼなどにのばして貼布するか、又は患部に直接塗布する。」

※2か月使用して効果が出ない場合は、外科的処置を考慮すること

作用機序

肉芽を増やしたり、上皮化を目的とする軟膏である。

トレチノイン トコフェリルは、線維芽細胞の「遊走」や「増殖促進」作用と
血管内皮細胞に作用して血管新生を促進することで肉芽形成を促す。
また、結合組織成分の生成促進作用を示し、損傷組織の修復をする。

※ほとんど皮膚から吸収されることはない。局所に作用させることが出来る
※赤色期~白色期褥瘡の局所処置で滲出液が少ない場合に使う
※肉芽形成作用が強力な反面、浮腫性の肉芽が形成されることがある
→出血しやすい肉芽のことがある(オルセノン肉芽と呼ばれたりする)

その他の特徴

クリーム基剤O/Wであり、落としやすい。
→使い心地はなめらかで使いやすい
・吸水性はない
・抗菌作用はない
→感染に弱い

②ガイドライン上の位置づけ

滲出液が少ない場合に使うケースがある。
意外と服薬指導でも滲出液の具合を確認することは大切である

褥瘡管理・予防ガイドライン2015

・滲出液が少ない→C1(非感染創の場合)
・肉芽形成期→B
・ポケット→C1(滲出液が少ない場合)
・疼痛→C1

※B:根拠があり、行うように勧められる
※C1:根拠は限られるが、行ってもよい

褥瘡診療ガイドライン2017

・ポケット→1D
・赤色期~白色期の滲出液が適正~少ない場合(深い褥瘡)→1A

※1:推奨する
※エビデンスレベルの強さは、A>B(AからDまであり、Aが最も強い)

参考資料
オルセノン軟膏、添付文書、インタビューフォーム
日本褥瘡学会編:褥瘡管理・予防ガイドライン,第4版、褥瘡会誌,17:487-557、2015.
日本皮膚科学会:褥瘡診療ガイドライン.日皮会誌,127:1933-1988,2017