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リオナ錠 と貧血~胃腸障害はどうなのか~

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リオナ錠 と貧血についてまとめる。成分は、クエン酸第二鉄である。
もともとリン吸着薬として使われている薬剤である。
2021年3月に「鉄欠乏性貧血」の効能又は効果の追加が承認されている。
アメリカでは、「透析中の慢性腎臓病患者の高リン血症」及び「保存期の慢性腎臓病患者の鉄欠乏性貧血」の治療薬として「Auryxia®」の製品名で販売している。

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リオナ錠 と貧血

効能・効果

「慢性腎臓病患者における高リン血症の改善、鉄欠乏性貧血」

→禁忌項目に「鉄欠乏状態にない患者」があるので注意する。

用法・用量

<鉄欠乏性貧血>
「通常、成人には、クエン酸第二鉄として1回500mgを1日1回食直後に経口投与する。患者の状態に応じて適宜増減するが、最高用量は1回500mgを1日2回までとする。」

※空腹時より食直後の方が、Cmaxが39%、AUCが29%増加することが分かっている。
空腹時だと効果が落ちる。

薬理作用

食事に含まれるリン酸塩に胃腸で結合する

リン酸第二鉄として不溶性の沈殿を作る

鉄の一部は吸収される

吸収された鉄はトランスフェリンと結合する

骨髄で赤芽球に取り込まれる

ヘモグロビンの合成に利用される

貧血改善

副作用

最も多いのは、胃腸障害である。クエン酸第一鉄が悪心、嘔吐が多いのに対し、
クエン酸第第二鉄は、下痢が多い。悪心嘔吐は少ない。
ここが一番の違いかもしれない。服薬指導の際のフォローも変わってくる。

承認時の副作用頻度は、下痢が16.3%と高い。
「465 例中 130 例(28.0%)に認められた(承認時)。主な副作用は下痢(16.3%),悪心(9.7%),便秘(3.4%)であった」

【検査項目の注意点】

貧血と関係のある検査項目が高くなりすぎないかのフォローも大切である
添付文書には、下記の記載がある。

「本剤投与中は,ヘモグロビン値,血清フェリチン値等を適宜測定し,鉄過剰に注意すること」

※便が黒くなるのは鉄剤共通

貧血で使うメリット

CKDが原因で「腎性貧血」や「高リン血症」となる。
このクエン酸第二鉄を使うことで1つの薬で2つの効果を期待することが出来る。
使用薬剤の数を減らせる可能性があるのだ。
例としては、エリスロポエチン製剤(ESA)や経口・静注鉄剤を減らせるなど

【クエン酸第一鉄との比較】

・効果面
投与7週間後のヘモグロビン値の変化量について差がない。
→同じくらいの効果を期待できる

・安全面
先ほども述べたが、悪心嘔吐はリオナ錠は、クエン酸第一鉄に比べて少ない。
悪心嘔吐の頻度は、比較試験において
リオナ群は13.0%及び3.2%、クエン酸第一鉄群は32.7%及び15.2%

参考資料
リオナ錠、添付文書、インタビューフォーム

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