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プラザキサとAPTT ~測定する意義など~

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プラザキサとAPTT について簡単に触れる。
プラザキサの一般名としては、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩であり、活性代謝物はダビガトランである。APTTは、活性化部分トロンボプラスチン時間を意味する。
測定する意義などを簡単に整理する。
APTT:activated partial thromboplastin time

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プラザキサの特徴

薬理作用

体内で活性代謝物のダビガトランとなる

選択的かつ可逆的にトロンビンの活性部位に結合

フィブリノゲンからフィブリンに変換するトロンビンの触媒反応を阻害する

抗凝固作用を示す

※トロンビンは第Ⅱ因子
※Xa阻害薬と違う大きな部分である。

出血関連の症状

添付文書の重要な基本的注意の記載
「本剤投与中の出血はどの部位にも発現する可能性があることに留意し、ヘモグロビン、ヘマトクリット、血圧の低下あるいは血尿などの出血の徴候に注意すること。特に消化管出血には注意が必要であり、吐血、血便などの症状が認められた場合は投与を中止すること」

※鼻血、歯肉出血、皮下出血、血尿、血便等に気をつける必要がある。
※手足に点状の出血が出たりする。(点状出血)

※出血がもうすでに起こっている場合は、貧血に関係するような検査値が参考となる。

警告

「本剤の投与により消化管出血等の出血による死亡例が認められている。本剤の使用にあたっては、出血の危険性を考慮し、本剤の投与の適否を慎重に判断すること。本剤による出血リスクを正確に評価できる指標は確立されていないため、本剤投与中は、血液凝固に関する検査値のみならず、出血や貧血等の徴候を十分に観察すること。これらの徴候が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと」

※警告にも血液凝固に関する検査値の話が出てきている

重要な基本的注意

「本剤による出血リスクを正確に評価できる指標は確立されていないため、本剤投与中は、血液凝固に関する検査値のみならず、出血や貧血等の徴候を十分に観察すること。これらの徴候が認められた場合には、直ちに投与の中止や止血など適切な処置を行うこと」

※血液凝固に関する検査値だけではなく、状態も診るように注意喚起されている

プラザキサとAPTT

プラザキサの血中濃度とAPTTが相関することが知られている。

血液凝固能を測定する意義

ワーファリンのように・・・投与量の目安にPT-INRを用いるのではなく、
プラザキサと出血の副作用の関連性、安全性のチェックに用いる。
プラザキサと関連のある血液凝固能の検査項目は、活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)、エカリン凝固時間(ECT)及びプロトロンビン時間(PT)である。
プラザキサによる出血傾向がどうかを診るためにPTやAPTTを測定する。
APTTの方が目安が分かりやすい。

測定時の注意やポイント

血中濃度依存的に延長することが添付文書にも記載されている。
試薬によって数値にバラつきが出るので施設ごとに基準を設けていることが多い。
服用の2時間から4時間後の血中濃度ピーク時に測って、PT、APTTが通常より異常に延長している場合は、出血の危険性を示唆している。

※他にも65歳以上の男性は、18歳から40歳の男性に比べてAUCが約2.2倍高くなることも分かっているので高齢者や腎機能低下者は注意する。AUCに関しては、性差はない。

基準

APTTの基準は、凝固までの時間が30~40秒
活性値の場合、正常を100%とした場合、80~130%が基準となる。
ただし、試薬によってバラつくので施設ごとに決めておく必要がある

【補足】
添付文書の記載としては、
「APTT(活性化部分トロンボプラスチン時間)は、出血している患者では過度の抗凝固作用を判断する目安となる可能性がある。日本人を含む第Ⅲ相国際共同試験においては、トラフ時APTTが80秒を超える場合は大出血が多かった」

対策

出血の原因がプラザキサだと分かった場合の対処の例としては、下記のようなものがある。

・中和剤を用いる。プリズバインド静注液 2.5mg
(イダルシズマブ(遺伝子組換え)製品)
・腎臓から排泄されるため、適切な利尿処置
・外科的止血
・新鮮凍結血漿輸液

参考資料
プラザキサ、添付文書、インタビューフォーム
北島 勲:医薬ジャーナル. 2014;50(2):97-102.

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