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感染症・抗菌薬

クイックナビ-Flu+COVID19 ag の特徴について

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クイックナビ-Flu+COVID19 ag の特徴について簡単に整理する
インフルエンザウイルスキット/SARSコロナウイルス抗原キットである。
インフルエンザウイルスと新型コロナウイルスを同時に感染しているか検査することが出来る製品である。

クイックナビ-Flu+COVID19 ag の特徴について

同時に検査することにより、診断時間の短縮が期待でき医療機関の負担軽減や感染拡大を防ぐのに効果が期待できる

特徴

・判定時間10分
※反応時間内であってもコントロールラインとテストラインが出現した場合、陽性と判定することが出来る
※陰性および無効の判定は、反応時間10分経過後に行うこと。
※10分以降の結果は、判定に使用できない

・貯蔵方法2~30℃
※30℃まで保存出来るので、冷蔵施設のない場所でも検査することが可能。例えば、災害地域など
※冷所保存していた場合の注意点下記参照
「本品を冷蔵保存している場合、使用する場所で充分に放置し、すべての試薬(テストデバイス、検体浮遊液、鼻腔用滅菌綿棒、試料ろ過フィルター)が15~30℃の温度となったことを確認してから開封し、開封後は直ちに使用すること」

・有効期間製造から12か月間

・変異株の検出できる
アルファ株、ベータ株、ガンマ株、デルタ株、カッパ株は確認されている。
※2021年9月現在、デルタ株とカッパ株は、国が認めているものでは唯一の製剤

必要性

ニュースでも鑑別が難しいことは報道されている。やはり、確実にどちらか・・・あるいは両方感染していると鑑別できる方法は必要である。

以下に、手引きや指針に載っている項目を抜粋する。

「外来診療の場において確定患者と明らかな接触があった場合や、特徴的な症状(インフルエンザにおける突然の高熱、COVID-19における嗅覚味覚障害など)がない場合、臨床症状のみで両者を鑑別することは困難である」
新型コロナウイルス感染症COVID-19診療の手引き(第5.1版)

「重症化の兆候があり緊急性を要すると考えられる患者においては、COVIDー19を含めた複数の病原体の迅速検査を行い最適な診療を早い段階から可能とすることを考慮する」
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)病原体検査の指針(第4版)

留意事項

•発症後、本検査陰性かつ他疾患の判断がつかない場合は、実施料をさらに1回に限り算定可
•積極的疫学調査を目的として実施した場合は、算定不可
•SARS-CoV-2、インフルエンザウイルス抗原同時検出を実施した場合、インフルエンザウイルス抗原定性、SARS-CoV-2抗原検出については、別に算定不可

その他の注意

クイックナビ検体浮遊液は,保存剤としてアジ化ナトリウムを含んでいる。
キットの操作にあたり,クイックナビ検体浮遊液及び試料が皮膚に付着したり、誤って目や口に入った場合には、水で充分に洗い流す等の応急措置を行う事。

※アジ化ナトリウム:毒物に指定されている
中毒症状として、中枢神経症状、循環器系症状、呼吸器系症状等がある。
急性毒性は「眼痛」「頭痛」「血圧低下」「気管支炎」が知られている物質である。そのため、目や口に入った場合は、応急処置が必要である。

参考資料
令和2年3月5日厚生労働省保医発0305第1号
令和3年5月12日厚生労働省保医発0512第1号
Journal of Infection and Chemotherapy
"The evaluation of a newly developed antigen test (QuickNavi™-COVID19 Ag) for SARS-CoV-2: A prospective observational study in Japan" https://www.jiac-j.com/article/S1341-321X(21)00069-6/fulltext
クイックナビ−COVID19 Ag 添付文書
新型コロナウイルス感染症COVID-19診療の手引き(第5.1版)
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)病原体検査の指針(第4版)