" />

高血圧

小児と高血圧 について

スポンサーリンク

小児と高血圧 について簡単に整理する

参考資料
アジルバ顆粒と小児 について

小児と高血圧

小児でも本態性のものと二次性のものがあるので少し触れる。

小児の高血圧の頻度や原因

健康診断で見つかる頻度は、小中学生で0.1から3%程度である。
多くが本態性の高血圧で、原因として多いのは「肥満」となっている。
小児の場合でも「インスリン抵抗性」や「塩分過多」などが問題となることがある。その辺りは、成人と同様だ。

低年齢かつ血圧が高い場合、二次性の高血圧の可能性がある。
二次性ということなので、「他の病気」が原因となっている。多いのが、腎臓関連である(60%以上)。
例として、先天性の腎臓の奇形による慢性腎不全、逆流性腎症などが挙げられる。

小児の血圧の基準値

下記の血圧以上になった場合「高血圧」と診断される。

・幼児 BP120/70
・小学校低学年 BP130/80
・小学校高学年 BP135/80
・中学生 男子 BP140/85
・中学生 女子 BP135/80
・高校生 BP140/85 

※性差などがあって面白い

高血圧の治療について

基本的には、軽症例が多いので食事療法や運動療法が基本となる。
それでも効果が足りない場合、薬物治療を行うことになる

薬物治療

基本的に単剤使用をすること。また、少量から開始することが大切である。低年齢に使える薬剤と言えば、
エナラプリルは、生後1か月から使う事が出来る。また、カンデサルタンは1歳から飲むことが出来る。
また、アジルバは、顆粒があるので調剤しやすいかもしれない。

具体的な小児に適応がある薬剤を下記に示す。

【ACE阻害薬】
・エナラプリル(レニベース)
生後1か月以上に1日1回0.08mg/㎏

・リシノプリル(ロンゲス)
6歳以上に1日1回0.07mg/㎏、最大20mgまで

【ARB】
・バルサルタン(ディオバン)
6歳以上に1日1回、
35㎏未満では20mg~40mg
35㎏以上では40mg

・カンデサルタン(ブロプレス)
1歳から6歳まで1日1回0.05mg~0.3mg/kg
6歳以上では、1日1回2mg~8mg

・アジルサルタン(アジルバ)
6歳以上に1日1回
50㎏未満では、2.5mgから開始、最大20mg
50㎏以上では、5mgから開始、最大40mg

【Ca拮抗薬】
・アムロジピン(アムロジン)
6歳以上に1日1回2.5mg

※腎機能低下を認める小児では、原則としてACE阻害薬は使わない。
※CKDの小児においてACE阻害薬を使うと腎臓の予後が良いことが報告されている。

参考資料
高血圧治療ガイドライン2019
レニベース、添付文書
ロンゲス、添付文書
ディオバン、添付文書
ブロプレス、添付文書
アジルバ、添付文書
アムロジン 添付文書