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感染症・抗菌薬

アジスロマイシンとクラミジア ~尿道炎や子宮頚管炎~

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アジスロマイシンとクラミジア 属による尿道炎や子宮頚管炎に使われるケースがある。
2004年5月に効能・効果として追加されている。
アジスロマイシンの有名な商品名は、ジスロマックである。
飲み方も特徴的なので知っておくとよい。
クラミジア属が原因菌なので、性感染症に使う場合の話である

アジスロマイシンとクラミジア

1回の服用でよく、用量は1000mg!

効能・効果

【適応菌種】
「アジスロマイシンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、淋菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、インフルエン
ザ菌、レジオネラ・ニューモフィラ、ペプトストレプトコッカス属、プレボテラ属、クラミジア属、マイコプラズマ属」

【適応症】
「深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染、尿道炎、子宮頸管炎、骨盤内炎症性疾患、副鼻腔炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎」

※淋菌を適応菌種とするのは、骨盤内炎症性疾患の適応症に限る。

用法・用量

【尿道炎、子宮頸管炎】
「成人にはアジスロマイシンとして、1000 mg(力価)を1回経口投与する。」

※250mgを4錠飲むことになる
※1回だけの服用でよいのがポイントである
※一般的なよく目にする処方は、500mgを1日1回3日間服用する

※添付文書には、「ただし」書きとして、尿道炎、子宮頚管炎の内容が注意事項として記載されているので確認しておくこと

【用法・用量に関連する使用上の注意の抜粋】
「尿道炎、子宮頸管炎の場合にはアジスロマイシン投与開始後2~4週間は経過を観察し、効果を判定すること。細菌学的検査結果または臨床症状から効果が認められない場合には医師の判断で適切な他の薬剤に変更すること」

「尿道炎、子宮頸管炎の場合は本剤1000mg(力価)を1回経口投与することにより、アジスロマイシン感性のトラコーマクラミジア(クラミジア・トラコマティス)に対して有効な組織内濃度が約10日間持続することが予測されているので、治療に必要な投与回数は1回とする」

その他の特徴

・バイオアベイラビリティは、約40%
・クラリスロマイシンにあるような薬物相互作用がほとんどない
※アジスロマイシンのチトクロームP450による代謝は確認されていない
・15員環の中にN(窒素)が入っているため半減期が長く、組織内に移行しやすい
・半減期は60時間を超える
・15員環により胃内での安定性もエリスロシンより高い

参考資料
ジスロマック、添付文書、インタビューフォーム