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利尿薬 高血圧

メフルシド (バイカロン)の特徴 について

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サイアザイド骨格を持たないので非サイアザイド系に分類される利尿薬である。作用機序などは、同じ先発品の名前はバイカロンである。
少量で緩徐かつ持続的な降圧効果がある。
※サイアザイド系はチアジド系とも呼ばれる

参考資料
チアジド系 (サイアザイド系)利尿薬の比較・違いについて 

チアジド系 (サイアザイド系)利尿薬について~基本的イメージを整理~

メフルシド (バイカロン)の特徴

・非サイアザイド系であり、「高血圧症」や「浮腫」に使える
・「浮腫」に対して単独で使われることは少ない

効能・効果

「○高血圧症(本態性,腎性)
○下記の慢性浮腫における利尿
心性浮腫,腎性浮腫,肝性浮腫」

※利尿作用があることから、塩分を摂り過ぎた場合の高血圧に効果的である。
※サイアザイド系のトリクロルメチアジド(フルイトラン)は「浮腫」に対して適応があるが、非サイアザイド系(サイアザイド系類似薬)であるインダパミド(ナトリックス)は、「浮腫」への適応はなく、「高血圧症」のみの適応である。
※非サイアザイド系で「浮腫」に適応があるのが特徴である
※浮腫に対して単独で用いられることは少ない。また、悪性の高血圧には他剤と併用で使う

用法・用量

基本的には、朝の1回服用であり、2回服用いする場合は、朝と昼に服用するように記載されている

【バイカロンの添付文書上の記載】
「メフルシドとして,通常成人1日25~50mgを経口投与する。この 1 日量を朝1回投与するか,または朝,昼の 2 回に分けて経口投与する。なお,年齢,症状により適宜増減する。ただし,高血圧症に用いる場合には少量から投与を開始して徐々に増量すること。また,悪性高血圧に用いる場合には,通常,他の降圧剤と併用すること。」

【重要な基本的注意】
「本剤の半減期は数時間と長いことから,夕方から夜間にかけて服用すると就寝中に排尿することがあるので,夜間の休息が必要な患者には昼間に投与することが望ましい」

※メフルシドの半減期が数時間と長いので夕方飲むと夜間頻尿につながってしまう。
長い人で12時間くらいの半減期となる。短い人は、3時間くらい。割と差がある印象である。
※利尿は、3、4時間くらいで最高となる。

作用機序・薬理作用

遠位尿細管のNa+-Cl⁻共輸送体を阻害する。そのため、遠位尿細管でのNa+とCl⁻の再吸収を抑制する。その結果、ナトリウムが排泄されることで利尿効果を発揮し浮腫が改善し、血圧を下げる。

※緩徐で持続的な利尿効果もあるため浮腫に使うことが出来る

副作用

比較的多い副作用は、胃腸障害や食欲不振であり、低カリウム血症に注意する必要がある。

バイカロンのインタビューフォームより
「副作用発現率は 3.07%(307 例/10,013 例)である。総症例数10,013例中 307 例(3.07%)381件の副作用が報告されている。主な副作用は食欲不振,胃部不快感等の胃腸症状75件(0.75%),尿酸値の上昇95件(0.95%),低カリウム血症66件(0.66%)等であった。」

参考資料
メフルシド(バイカロン)、添付文書、インタビューフォーム