フルティフォーム の特徴について簡単にまとめる。吸入がしやすいため処方されるケースは多い。
到達理の良さなどメリットを紹介する。
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フルティフォーム の特徴
効能・効果
気管支喘息
(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)
注意点
「本剤は発現した発作を速やかに軽減する薬剤ではないので、
急性の発作に対しては使用しないこと」
「本剤の投与開始前には、患者の喘息症状を比較的安定な状態にしておくこと。
特に、喘息発作重積状態又は喘息の急激な悪化状態のときには
原則として本剤は使用しないこと」
↓
「発作時」の軽減には使えない
※一部の医師は発作時の追加を指示していることがあるが、
疑義照会は必ずしておこう
「本剤の投与を突然中止すると喘息の急激な悪化を起こすこと があるので、
投与を中止する場合には患者の喘息症状を観察しながら徐々に減量すること。」
↓
急に止めないようにすること。
喘息の症状が、安定すると自己中止する人も多いので注意する。
到達率が割と高い
pMDIなのでDPIよりも肺の奥まで到達しやすい。
フルティフォーム®の肺への到達は約44%程度であり、
シムビコート®は30%程度である。
※加圧式定量噴霧吸入器(pressurized meterdose inhaker; pMDI)
※ドライパウダー吸入器(dry powder inhaler; DPI)
呼吸機能が落ちていても吸入しやすい
吸う力が弱っていても吸入しやすい
ドライパウダータイプ→180から200L/minほど必要
フルティフォーム®→30L/minくらいあればよい。
※呼吸機能について
呼吸機能は年齢と共に落ちていく。
フルティフォーム®のようなエアゾール剤は「吸う力」が弱い人に使いやすい。
吸う力が、比較的弱い女性や高齢者に向いている。
女性の喘息患者では、男性の喘息患者に比べ最大呼気流量(PIF)が
低いことが分かっている。
日本人女性のピークフローは高齢者男性より低い。(結構びっくり)
ピークフローメーターを使えば簡単に測定できる。
補助器の意味
補助器なし:押す力34.5N
補助器あり:押す力13.0N
なので・・・
高齢者だけでなくすべての人に出したほうがいい。
とにかく押すのが楽になる。(動画で使い方説明)
吸入のポイント
フルティフォーム®は、「ゆっくり」吸うことがポイント!
エアロゾルの移動速度が緩徐なので
ドライパウダーのように速く吸わないのがポイントである。
押してから3秒くらいかけてゆっくり深く吸う。
その後、5秒止める。
※同調する必要はない。
咥えて、両手で押して、押したあと吸って良い
(プシューっと押し切ってからゆっくり吸う)
同調した場合と効果が同じことが分かっている。
※吐くときも口からではなく鼻から出すと
鼻の炎症にも効果があるとのこと
参考資料
フルティフォーム®添付文書、インタビューフォーム
杏林製薬勉強会