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その他 胃腸・消化器関連

レクタブル 注腸フォームの特徴について

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レクタブル 注腸フォームの特徴について簡単にまとめる。
潰瘍性大腸炎の薬剤であるプレドネマ®やステロネマ®とは違った特徴だったり、扱いやすい部分があるので簡単にまとめる。
ちなみに日本で初めての注腸フォームである。

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レクタブル 注腸フォームの特徴

効能・効果

「潰瘍性大腸炎(重症を除く)」

※潰瘍性大腸炎は
炎症の症状がある「活動期」と
症状が治まっている「寛解期」があるが、レクタブル®は「活動期」に用いる。

「痛み」「下痢」「血便」などの症状を改善する。

※ペンタサ®やアサコール®を服用して、腸の下の方に症状が残る場合は、内服薬と一時的に併用するケースがある。

炎症の場所は重要であり、添付文書にも下記のような記載がある。

〈効能又は効果に関連する使用上の注意〉
「本剤が腸内で到達する範囲は概ねS状結腸部までであり、直腸部及びS状結腸部の病変に対して使用すること。」

※坐剤の場合は、直腸までしか行かない。

用法・用量

「通常、成人には1回あたり1プッシュ(ブデソニドとして2mg)、1日2回直腸内に噴射する。」

※ステロイドが成分であり、吸入剤のシムビコート®と同じである。
1本が14回分なので、1本で7日分となる。

※ずっと使用する薬剤ではなく、添付文書にも記載があるように6週間が使用の目安である。

〈用法及び用量に関連する使用上の注意〉
「本剤投与中は患者の病態を十分観察し、投与開始6週間を目安に本剤の必要性を検討し、漫然と投与を継続しないこと。」

その他の特徴とポイント

・軽症例に使うこともある
・内服と併用するケースがある。
※経口メサラジン(5-ASA)製剤投与後、遠位(腸の下の方)に炎症が残る人に使える。
※坐剤も直腸までの効果なので注腸フォームを使うメリットがある。
※抗TNFα抗体製剤(ヒュミラ®、シンポニー®等)使用しているときに、直腸に炎症が残る人にも使える。

・長期間は使用しない(6週間は目安)

・ステロイドは、シムビコート®と同じであり、全身性の副作用を防ぐため利用率の低いものが採用されている。
※バイオアベイラビリティ16%程度

・プレドネマ®やステロネマ®などの液剤で必要だった投与後の体位変換が不要である。

・投与後2時間経過しても患部にフォームが付着している。
※なるべく排便後に使う方がよい
※投与後の排便などは、なるべく我慢した方が効果は高い

・副作用は少ないが、ステロイド的な副作用に気を付けておくこと。
薬局でもレクタブル®使用中は、「血圧」などは気にしておく必要がある。「血圧」が上がっていないかのフォローをすると良い。

・機内持ち込みの話
航空法では、国内線、国際線共に持ち込み、預かり可能となっている。ただし、到着した後等細かい取り扱いは、その国の法律に従うこと。
※この件に関して、質問がある場合、メールいただければお答えします

使用上の注意点

・振ることが大切。振らないとガスだけが出てしまう

・冷えていると出ないので温めてから使用する。
※手や脇で温めると良い。

・下向きでフォームを出さないといけない。
※ポンプドームという指で押す部分を真下に向ける
※上向きだと量が少ない
※自ら操作する場合は、必ず物理的に下向きになるが、介護者が投与する場合は注意が必要である。

・挿入しにくい場合は、挿入口をワセリンなどで滑りを良くすると入りやすい

・腸管じゃない部分に付いたらふき取ること
※添付文書にも注意点がある
「本剤には、接触性皮膚炎を誘発する可能性のあるセタノール並びにプロピレングリコールを含有することから、接触性皮膚炎誘発を防ぐため、腸管外へ漏出した場合には、速やかにふき取ること。また、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。」

参考資料
レクタブル®添付文書、インタビューフォーム
EAファーマ勉強会