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モビコール®配合内用剤の特徴について~小児に使える~

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モビコール®配合内用剤の特徴について~小児に使える~

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①効能・効果について

慢性便秘症(器質的疾患による便秘を除く)

→腸閉塞には使えず禁忌となっている。

作用機序に

ポリエチレングリコールに水分が保持され、腸内の水分が増加する

便中水分量が増加し、便が軟化便容積が増大

便容積が増大することで、大腸の蠕動運動が活発化し排便を促す

腸管内の水分増加に伴い排便が滑らかになります
 
※配合された電解質は、電解質バランスを維持している

②飲み方

本剤は、水で溶解して経口投与する。
モビコール®は、1包あたりコップ1/3杯程度(約60mL)の水に溶かす。

※60mlはだいたいヤクルトくらいの量
※2包の場合は約120mL、3包の場合は約180mLに溶かす。

溶かした後すぐに服用できない場合は、ラップなどでフタをして、
冷蔵庫で保管する。
溶かした後、1度にすべて服用しきれない場合は数回に分けて服用してOK。
その場合は、1日あたりの服用量をその日中に飲みきるようにしてください。

※水以外でもOK(基本的には何でもOKとのこと)
メーカーの説明書には、りんごジュースや冷たい飲料を書かれている
他にも、味噌汁、コーンスープ、牛乳、ヨーグルト系、乳酸菌系など

※個人的な感想だと
水に溶かしてもあまり味もしないし、気にならない感じだった。
(少ししょっぱい)

なぜ60ml?

60mlというのは、60mlを超えると小腸で水分が吸収されずに大腸に到達する
60mlより少ないと大腸に到達しにくい
(メーカー問い合わせ)

③特徴

・成分が二フレック®、モビプレップ®と同じである。
内視鏡の検査の何日か前に使って残渣が残らないようにする使い方がある。
当日の二フレック®だけだと残渣が多かったりする例がある。
前もってモビコール®を処方しておくとよい。
注意点は「慢性便秘症」の病名は付けること

・刺激性の便秘薬は、連用による問題点があるがモビコール®は問題ない

・モビコール®は、吸収されないので透析の方にも使える

・酸化マグネシウムのような高マグネシウム血症の問題がない
(気にしなくて良い)

・併用注意がない

・成人に対して便秘薬のファーストとしては使えない

保医発1127第2号 平成30年11月27日
「本製剤の成人への使用に当たっては、他の便秘症治療薬(ルビプロストン製 剤、エロビキシバット水和物製剤、リナクロチド製剤及びラクツロース製剤を 除く。)で効果不十分な場合に、器質的疾患による便秘を除く慢性便秘症の患者へ使用すること。」

・慢性便秘症診療ガイドライン2017における浸透圧性下剤の位置づけ
推奨の強さ1(98%)(実施することを強く推奨する)、エビデンスA

他剤との副作用の比較

グーフィス®やアミティーザ®と比べると下痢や腹痛の頻度がすくない。

・モビコール®
下痢(3.6%)、腹痛(3.6%)

・グーフィス®
腹痛(19.0%)、下痢(15.7%)

・アミティーザ®
下痢(30%)、 悪心(23%)、 腹痛(6%)

小児に使える

2歳以上の小児から使うことができる。
学会などから要望があったため開発承認された商品
経緯は下記を参照

インタビューフォームより引用

「慢性便秘症に対して未承認のため使用できない現状に鑑み、
日本小児栄養消化器肝臓学会より、小児の慢性便秘症に対する開発要望が
「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検 討会議」に提出された。
その結果、2015 年4 月に開催された同会議にて
「医療上の必要性が高い医薬品」とし て評価され、
2015 年5 月に厚生労働省より味の素製薬株式会社
(現、EA ファーマ株式会社)に開発要請がなされた。」

飲んですぐ効果が出るわけではない?

初回自発排便発現までの時間の中央値は2日

そのため、増量の際は2日以上の間隔を空ける
増量幅は、1日量として2包まで

※服薬指導のコツは、「とりあえず7日間は続けるようにと」と
説明する。すぐには効かないので止めてしまう可能性がある。

おまけ:モビコール®を溶かした様子

参考資料
モビコール®添付文書、インタビューフォーム
メーカーへの問い合わせ
アミティーザ®添付文書
グーフィス®添付文書
保医発1127第2号 平成30年11月27日
慢性便秘症診療ガイドライン2017