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薬剤性腎症害(drug-induced kidney injury:DKI)について

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薬剤性腎症害(drug-induced kidney injury:DKI)について

まずは、定義と報告されている原因や治療について
ざっくりとまとめる

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①定義

薬剤性腎症害drug-induced kidney injury:DKI

「薬剤の投与により、新たに発症した腎障害、あるいは既存の腎障害のさらなる悪化を認める場合」

→「さらなる」が個人的に注意したいと思っている
高齢の方は基本的に腎機能が低下しているので・・・

薬剤性腎障害の診断と原因薬剤の特定が困難場合がある

・薬剤投与から発症までの時間が個々の薬剤ごとに異なる
→多剤併用だと難しくなってしまう

・既存の腎障害の存在などにより、診断に難渋する
→元々悪くなっている場合がある

・原因と推定される薬剤も複数が該当し、確定診断は困難なことが多い
→「これ」が原因と分かりづらい

・ときに腎障害が固定して改善しないこと。
長期にわたり緩徐に進行する場合がある

※該当薬剤を可能な限り早期に同定し中止することが大切
(薬剤性腎障害診療ガイドライン2016より)

② 薬剤性「腎機能障害」発症までの日数

いったいどれくらいの日数で発症するのか?

・1日未満が一番多い
・14日以内に集中しているが、2年以上たって発症するケースもある。

→「飲み始め」に多い

※ジクロフェナク錠を1錠服用しただけで腎不全になってしまった
例もあるのでとても注意が必要なことを知っておくとよい。

独立行政法人医薬品医療機器
医薬品副作用データベースより
(H16年4月~平成29年4月)

③薬剤性腎障害の原因薬剤

NSAIDs(25%)、抗腫瘍薬(18%)、抗菌薬(17%)、造影剤(6%)などが多い。

2007年1月1日から2009年12月31日までの3年間の腎臓専門医が常駐する病院47施設で発生した薬物性腎障害の実態調査では
腎臓腎臓医施設における全入院患者のうち、約1%が薬剤性腎障害による入院であったと報告されている。

④薬剤性腎障害の治療

そもそも薬剤性腎障害ってどんな臨床所見が?

報告されているのは・・・?

急速な腎機能低下(34.8%)
皮疹(12.0%)
尿蛋白(10.5%)

→なかなか分かりにくそう・・・

どんな治療をされているのか?

行われた治療
薬剤の中止(38.2%)
保存的治療(30.4%)
ステロイド治療11.3%

結果として約半数程度が回復

CKDの早期発見・予防・治療標準化・進展阻止に関する調査研究
平成21年~23年度総合研究報告より

参考資料
薬剤性腎障害診療ガイドライン2016
独立行政法人医薬品医療機器
医薬品副作用データベースより(H16年4月~平成29年4月)
CKDの早期発見・予防・治療標準化・進展阻止に関する調査研究
平成21年~23年度総合研究報告