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薬剤性腎障害について~起こりやすい背景と加齢~

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薬剤性腎障害について~起こりやすい背景と加齢~

おまけ:加齢による腎機能低下について

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①薬剤性腎障害が起こりやすい背景

原因薬剤

NSAIDs、抗腫瘍薬、抗菌薬、造影剤、RAS阻害剤、抗リウマチ薬、利尿薬など

※特にNSAIDs、抗菌薬、利尿薬などは、誰でも服用する機会があるので
注意が必要である。

起こりやすい患者背景

・既存の腎障害(クレアチニン値2.0mg/dL以上だと回復が遅れる)
・発症前eGFR
・高齢(65歳以上)
・脱水
・高血圧
・糖尿病
・感染症など

※薬剤性腎障害
10歳未満と比較して70歳から79歳の人は約3倍の頻度で生じるという
報告がある。
(日本腎臓病総合レジストリー,日本腎生検レジストリー,15,821例より)

②なぜ腎臓はダメージを受けやすい?

ざっくり言うと、沢山の血液(水分)の通り道だからである。

ちょっと腎臓について理解しておくとイメージしやすい
・薬剤の主要排泄臓器であること
・心臓の1回拍出量70mlぐらいなので
心拍数:70回/minとすると、4900ml/min(約5L/min)
腎臓に拍出量の20%が流入する→腎血流量約1000ml/min
1L(1000ml)×60分×24時間=1440L

→1日約1500L分の血液が通過する
(薬物の到達量が多い)

糸球体濾過量(原尿)
糸球体濾過量GFR:100ml/minなので1日150L
→虚血の影響を受ける

尿細管で再吸収を受けて、尿量1日1.5L
再吸収の過程があるため、薬物の蓄積・結晶化が起こってしまう 

おまけ:加齢による腎機能低下

中年から注意!そして腎機能が半分くらいの人は特に注意
2つの報告を下記に示す

2つのデータ

・年齢だけを追ったもの

45歳までは10年では、GFRが4(ml/min/1.73m2)低下する。
45歳以上で10年では、GFRが8(ml/min/1.73m2)低下する。

→誰でも加齢で腎臓は悪くなる(衰える)ことが分かっている。
つまり、90歳とかの高齢者ともなると
検査値というよりは、関係なく腎機能は落ちていると思って
考えるべきである。

(頼むからレボフロキサシンを500mgとか出さないで・・・)

・低下の速さに注目したもの

GFR50(ml/min/1.73m2)未満の人は、50以上の人と比べて
2倍以上の速さで腎機能が低下するという報告もある。

→高齢で50切っている人は注意・・・
自分は、計算してみると60超えている人が少ない薬局に勤めているが・・・
意識することは必要だろう

参考資料
Poggio,et al .kidney int 2009;75:1079-1085
Imai E, at el. Hypertens Res 2008 ;433-441
CKDの早期発見・予防・治療標準化・進展阻止に関する調査研究
平成21~23年度総合研究報告

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