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ドライアイ病態と治療薬について~ざっくりと違いも整理~

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ドライアイ病態と治療薬について~ざっくりと違いも整理~

ドライアイは、パソコン、コンタクトレンズ装用の増加により
患者数が増えている。

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①ドライアイとは?

2006年ドライアイ研究会により「ドライアイとは、様々な要因による涙液および角結膜上皮の慢性疾患であり、目不快感や視機能異常を伴う」と定義されている。

ポイントは、「角結膜上皮の障害」があって、「慢性疾患」だということ。

おススメのイメージを下記に示す。

•涙液が減る→「乾く」「ぼやける」「疲れる」→カラカラアイ
•摩擦が増加→「痛い」→「違和感」「痛み」→ゴロゴロアイ

大まかな分類

ドライアイは、パソコン、コンタクトレンズ装用の増加により患者数が増えている。大きく分けると、涙液減少型と蒸発亢進型に分けることが出来る

※厳密には、まだまだ多くの分類がある・・・

・涙液減少型→有名な疾患は、シェーグレン症候群

・蒸発亢進型→瞬きの間隔が延びることが原因となる。

集中してものを見る作業は注意すること
VDT作業、読書など

原因

薬の副作用や加齢が原因となることもある
パソコン作業、読書、スマホ、携帯電話、エアコン、コンタクトレンズ、加齢、目の手術、ストレス等、様々である。
現代人の生活スタイルに直結しているため患者も多い

加齢や薬剤の詳細

・加齢

涙液量の減少や涙液の涙嚢部への排出が低下

涙液交換率が低下

老廃物蓄積、角結膜上皮障害を引き起こす


・角結膜上皮障害が起こしやすい薬剤

主成分、防腐剤、緩衝剤が原因となる
β遮断薬、アミノグリコシド系抗菌薬、抗真菌剤など

※緑内障などでは点眼の回数が増えたり、種類が多くなるので注意

②ドライアイのメカニズム

涙液層の安定性低下

上皮障害(炎症)

上皮のぬれ性が低下

涙液層の安定性の低下

これが持続する(ループする)。

※この悪循環が原因と考えられている。

③治療薬

レバミピド点眼薬について詳しくは別でまとめる。

主な治療薬は下記に示す

・人工涙液(人工涙液マイティア点眼液、ソフトサンティア(OTC))
・精製ヒアルロン酸ナトリウム(ヒアレイン®)
・ジクアホソルナトリウム(ジクアス®)
・レバミピド(ムコスタ®点眼)

精製ヒアルロン酸ナトリウム

基本は、ヒアルロン酸ナトリウムの分子内に水分子を保持することにより保水作用を示す。
涙液中のムチンと相互作用することで粘度が増す。

粘度が増加することで

眼表面の滞留性増大

涙液層安定化

他にも細胞の接着や伸展を促進したり、角結膜上皮のキズを治す作用がある

ジクアホソルナトリウム(ジクアス®)

結膜杯細胞および結膜上皮細胞の膜上にあるP2Y2受容体を刺激

ムチンおよび水分の分泌促進

※特徴として効果がヒアルロン酸より長い

人工涙液やヒアルロン酸ナトリウムが眼表面の涙液増加作用が3~5分に対し、
ジクアホソルナトリウムは30分まで増加作用を示す。

ムコスタ®点眼UD2%についてはこちら

補足:年を取ると玉ねぎで涙が出にくい?

知覚神経は30歳を過ぎたら機能が落ちてくる。
涙が出にくくなる。
玉ねぎで泣かなくなるのはこのため・・・・・

参考資料
ヒアレイン®点眼液、添付文書、インタビューフォーム
ジクアス®点眼液、添付文書、インタビューフォーム
レバミピド懸濁性点眼液(ムコスタ®)、添付文書、インタビューフォーム
渡辺仁:眼科診療プラクティス. 41 ドライアイのすべて(編集/渡辺仁ほか)、P76-80, 文光堂, 1998