" />

高尿酸血症・痛風

ユリス 錠(ドチヌラド)の特徴について~追記予定~

スポンサーリンク

ユリス 錠(ドチヌラド)の特徴についてまとめる。
尿酸輸送のトランスポーターについてはこちらを参照

①ユリス 錠の特徴

作用機序(選択性に優れる)

腎臓の近位尿細管において尿酸の再吸収に関与するトランスポーターのURAT1を選択的に阻害する。
選択的尿酸再吸収阻害薬(Selective Urate Reabsorption Inhibitor:SURI)と呼ばれている。
尿酸の分泌に関与するトランスポーターのABCG2、OAT1、OAT3への影響が少ない。
そのため、効率的に尿酸を排泄することが出来る。

※ベンズブロマロン(ユリノーム®)やプロベネシドは、選択的ではなく分泌の関わるトランスポーターも阻害する。

効果・効果

・痛風、高尿酸血症に使える
・用量反応性がある
・食事の影響がほとんどない
・投与10週後から投与58週後まで、
血清尿酸値低下率の平均値は44.99%~49.71%の間で推移
(長期試験より)
・フェブキソスタット(フェブリク®)あるいはベンズブロマロン(ユリノーム®)と同等の効果が示されている。

※ドチヌラド1mg≒フェブキソスタット20mg
※ドチヌラド1mg≒ベンズブロマロン25mg

用法用量

「通常、成人にはドチヌラドとして1日0.5mgより開始し、1日1回経口投与する。その後は血中尿酸値を確認しながら必要に応じて徐々に増量する。維持量は通常1日1回2mgで、患者の状態に応じて適宜増減するが、最大投与量は1日1回4mgとする。」

・0.5mgから開始する
・最大用量は4mg

・フェブキソスタット、トピロキソスタットとの併用OK
ガイドライン上もOKとなっている。保険的にも問題ない

・ベンズブロマロン(ユリノーム®)25mgから切り替える場合ドチヌラド1mg

その他

一包化OK、可能
粉砕OK、可能
簡易懸濁法OK、可能

②警告がなく、禁忌が少ない

警告なし
肝機能、腎機能に関する禁忌がない

「本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者」

ベンズブロマロン(ユリノーム®)

・警告

「劇症肝炎等の重篤な肝障害が主に投与開始6ヶ月以内に発現し、死亡等の重篤な転帰に至る例も報告されているので、投与開始後少なくとも6ヶ月間は必ず、定期的に肝機能検査を行うこと。また、患者の状態を十分観察し、肝機能検査値の異常、黄疸が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。」

「副作用として肝障害が発生する場合があることをあらかじめ患者に説明するとともに、食欲不振、悪心・嘔吐、全身倦怠感、腹痛、下痢、発熱、尿濃染、眼球結膜黄染等があらわれた場合には、本剤の服用を中止し、直ちに受診するよう患者に注意を行うこと。」

・禁忌
「1. 肝障害のある患者
2. 腎結石を伴う患者、高度の腎機能障害のある患者
3. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人
4. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者」

参考資料
ユリス®錠添付文書、インタビューフォーム
ユリス®錠メーカー問い合わせ
ユリノーム®添付文書、インタビューフォーム