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ピロカルピン(サラジェン®)の薬理作用と特徴について

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ピロカルピン(サラジェン®)の薬理作用と特徴について

副交感神経刺激薬に分類される。ムスカリン受容体刺激薬である。
ピロカルピンの点眼であるサンピロ®点眼薬は緑内障の診断薬として使われている。サラジェン®は飲み薬であるため目的が違うので簡単に整理する。

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①薬理作用

ムスカリン受容体(M1、M2、M3)を刺激
(ムスカリン受容体アゴニスト)

この中でM3受容体がメインとなって

耳下腺、顎下、舌下腺からの唾液分泌を促進する

唾液成分のアミラーゼやたんぱく質の分泌も増やす

※ニコチン受容体にはほとんど作用しない
※用量依存的に唾液分泌を促進する

ムスカリン受容体についてはこちらを参照

用法用量

1.頭頸部の放射線治療に伴う口腔乾燥症状の改善
2.シェーグレン症候群患者の口腔乾燥症状の改善

※適応外使用として、特発性後天性全身性無汗症に用いることがある
詳細は別記事でまとめる予定

②その他の特徴

副作用

よくある副作用は、「発汗」「頭痛」「嘔気」「下痢」である。
ムスカリン受容体に関わっているので、関連する副作用が多くみられる。
発汗・多汗の副作用が多いので脱水には十分注意する必要がある。

「シェーグレン症候群患者の口腔乾燥症状の改善に対する臨床試験
総症例 367 例中,副作用が報告されたのは 282 例(76.8%)であった。その主なものは,多汗40.6 % ( 149/367 ),頭痛 15.5 % ( 57/367 ),嘔気 14.2 %
(52/367),下痢 13.1%(48/367),悪寒 9.3%(34/367),
ほてり7.1%(26/367),頻尿 6.8%(25/367),嘔吐 6.5%(24/367),
めまい 6.3%(23/367),腹痛 6.0%(22/367),鼻炎 6.0%(22/367),咳 5.7%(21/367),高血圧 5.2%(19/367),倦怠感5.2%(19/367)等であった」

使用上の注意点

・運転に注意する必要がある
点眼薬としても販売されており「縮瞳に注意する」

添付文書上の記載
「縮瞳を起こすおそれがあるので,投与中の患者には夜間の自動車の運転及び暗所での危険を伴う機械の操作に注意させること。」

・漫然と長期間投与してはいけない
薬局業務としてはかなり重要な項目

「本剤を12週間投与して効果が認められない場合には,その後の経過を十分に観察し,漫然と長期にわたり投与しないように注意すること。」

禁忌項目(抜粋)

副交感神経を刺激するので禁忌が多い。
使用開始の時などは特に注意する必要がある。
胃腸系や呼吸器系などチェックしておくこと

・重篤な虚血性心疾患(心筋梗塞,狭心症等)のある患者
・気管支喘息及び慢性閉塞性肺疾患の患者
・消化管及び膀胱頸部に閉塞のある患者
・てんかんのある患者
・パーキンソニズム又はパーキンソン病の患者

参考資料
サラジェン®添付文書、インタビューフォーム