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エペリゾン(ミオナール®)の特徴と適応外使用

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エペリゾン(ミオナール®)の特徴と適応外使用

今さらながらエペリゾン(ミオナール®)について整理したいと思う。
診療される科としては、幅が広い薬で面白い。

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エペリゾン(ミオナール®)の特徴

効能・効果

同効薬としては、チザニジン(テルネリン®)というものがある。
そのため、痙性麻痺として最初に使われており、
よく使われる「頸肩腕症候群」、「肩関節周囲炎」などは、後から追加された適応である。

※【効能・効果】については下記の添付文書引用を参照のこと

「下記疾患による筋緊張状態の改善
頸肩腕症候群、肩関節周囲炎、腰痛症」

「下記疾患による痙性麻痺
脳血管障害、痙性脊髄麻痺、頸部脊椎症、術後後遺症(脳・脊髄腫瘍を含む)、外傷後遺症(脊髄損傷、頭部外傷)、筋萎縮性側索硬化症、脳性小児麻痺、脊髄小脳変性症、脊髄血管障害、スモン(SMON)、その他の脳脊髄疾患」

※ちなみによく聞く病名に置き換えると

・肩腕症候群→肩こり
・肩関節周囲炎→四十肩、五十肩など
・腰痛症→椎間板ヘルニア、ぎっくり腰など

・痙性麻痺の方は覚えるのは大変なので
「脳血管障害、術後の後遺症、頭部外傷による後遺症、眼精疲労による眼瞼けいれん」等、幅広く使うと最初整理するといいかもしれない

薬理作用

簡単に言うと筋弛緩薬であり、筋肉を緩める作用がある。
中枢性の筋弛緩薬の分類される。

・脊髄反射及びγ-運動ニューロンを抑制し、筋緊張緩和作用を発揮する。

・血管平滑筋においてCa拮抗作用示し、
鎮痛反射抑制作用・血流改善作用がみられる。

【作用部位】
メインは、脊髄レベルであるが、脊髄より上位の中枢にも作用する。
神経筋接合部に対する作用は弱い。

効果発現時間

最高血中濃度到達時間(Tmax)は、1.6~1.9時間である。
半減期は、1.7時間前後である。

効果は速いが、体から抜けるのも割と速い。
そのため、1日1回の服用ではなく、3回の服用となっている。

どれくらい効果があるの?

ざっくりいうと、半分くらいの人に有効なことが分かっている。
下記のデータはインタビューフォームより引用

【頸肩腕症候群、肩関節周囲炎、腰痛症】
「これらの疾患による筋緊張状態に対する一般臨床試験及び二重盲検試験において本剤の有効率は52.1%(234/449)である(やや改善以上を含めると 80.4%)」

【痙性麻痺】
「脳血管障害、痙性脊髄麻痺、頸部脊椎症等による痙性麻痺に対する一般臨床試験及び二重盲検試験によって本剤の有用性が認められている。また、痙性麻痺例にみられる、つっぱり、こわばりに対する改善率はそれぞれ 42.3%(197/466)、45.1%(174/386)であった。」

適応外使用

【緊張型頭痛】
肩や首のこりが関わっている頭痛に使う。
そのため、筋収縮性頭痛である緊張型頭痛に用いる。

【顎関節症】
筋緊張を緩める作用があるので
咀嚼筋障害である
「口が開きにくい」、「顎の痛み」、「歯ぎしり」、「くいしばり」
などが症状として出ている顎関節症に用いる。

【こむら返り】
芍薬甘草湯が有名だが、エペリゾンを用いることもある

※他にも【耳鳴り】【多発性硬化症】にも使うことがある。

参考資料
ミオナール®添付文書、インタビューフォーム