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ブロナンセリン (ロナセン®)の特徴について

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ブロナンセリン の食後服用の理由はこちらを参照

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ブロナンセリン (ロナセン®)の特徴

効能・効果

「統合失調症」

※適応外ではあるが
「チック」
「自閉症スペクトラム障害の攻撃的な症状・興奮」
などに用いることもある。

薬理作用

セロトニン・ドパミン・アンタゴニストであるSDAに分類される。
ドパミン D2 受容体(D2、D3)とセロトニン 5-HT2A受容体に選択的な拮抗作用を示す。
統合失調症における幻覚・妄想などの陽性症状、情動的な引きこもりや認知機能などの陰性症状に対して効果が認められている。
ドパミンへの作用が強いので幻覚・幻聴・妄想などに効果を期待できる
ドパミンへの作用が強いことから錐体外路障害には注意すること。
陰性症状への作用は弱いと言われている。

用法・用量

「通常、成人にはブロナンセリンとして 1 回 4mg、1 日 2 回食後経口投与より開始し、徐々に増量する。維持量として 1 日 8~16mg を 2 回に分けて食後経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、1 日量は 24mg を超えないこと。」

※基本的には1日2回で用いる。
※貼付剤であるテープは1日1回である

半減期

・単回投与の場合→13.1±4.0hr
・反復投与の場合→67.9±27.6hr

※反復投与していくと半減期が延びてくるので
添付文書上は1日2回の服用だが、1回服用でコントロールする医師もいるので確認しておくと良い。

併用禁忌

CYP3A4 を阻害するため
アゾール系抗真菌薬やHIVプロテアーゼ阻害薬とは併用禁忌なので注意すること。

その他の特徴

・リスペリドンで効果が不十分な場合に切り替える場合がある
→リスペリドンやペロスピロンに比べてD2受容体選択性が高い

・食事の影響を受けやすいため食後の服用が大切
・食後でないと効果が減弱する(テープ剤にするとOK)
・過鎮静のリスクは少ない
・他の抗精神病薬に比べて眠気は少ない
・代謝への影響が少ないため、副作用は抗精神病薬の中では少ない

・体重増加・高血糖が少ない
→糖尿病に対して禁忌ではない

・高プロラクチン血症が少ない
→ブロナンセリンの脂溶性が高いため、脳と違う場所にある下垂体への作用は他剤と比較して少ない。

・リスペリドンに比べて鎮静作用は弱い
・α受容体遮断による副作用の射精障害が少ない

②経皮吸収製剤について

経皮吸収製剤(テープ剤)の意義

・薬を飲む行為自体が嫌な人に対して貼り薬で対応できる
・血中濃度を安定させることが出来る
・内服よりもアドヒアランスが良くなる可能性がある
・錠剤は1日2回の服用だが、1日1回の貼り付けで済む
・消化管のCYP3A4阻害による影響を減らすことが出来る
(ブロナンセリンは、CYP3A4を阻害する作用がある)
・お風呂上りなど体温上昇した状態でも吸収の具合は変わらない

経皮吸収製剤と内服の切り替え

経皮吸収製剤から錠剤への切り替えは、開始量を1 回4mg、1 日 2 回となっている。
錠剤から経皮吸収製剤への切り替えは、同時期に使わないことを最初に覚えると良い。

インタビューフォーム一部改変
「ブロナンセリン経皮吸収型製剤から錠剤へ切り替える場合には、本剤の用法・用量に従って、1 回4mg、1 日 2 回食後経口投与より開始し、徐々に増量すること。錠剤からブロナンセリン経皮吸収型製剤へ切り替える場合には、次の投与予定時刻に切り替え可能であるが、患者の状態を十分観察すること。切り替えに際しては、ブロナンセリン経皮吸収型製剤の「臨床成績」の項を参考に用量を選択すること。なお、本剤とブロナンセリン経皮吸収型製剤を同時期に投与することにより過量投与にならないよう注意すること。」

※臨床成績の項より(参考量)
5倍の量と覚えるといいかもしれません

・錠剤8mg/日→経皮吸収製剤40mg/日
・錠剤12mg/日→経皮吸収製剤60mg/日
・錠剤16mg/日→経皮吸収製剤80mg/日

参考資料
ロナセン®添付文書、インタビューフォーム

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